藤井財務大臣の辞任はいいタイミング

tenshinokuma2010-01-06

 家に帰ると、ニュースで新しい財務大臣菅直人が就任するという。
 藤井大臣の辞任は、良かったと思う。

 鳩山政権発足後、最も大きなミスは、通貨政策だと思っている。
 まず第一に、円高を容認する発言を担当大臣がしてしまったことだ。ぼくは、リーマンショック以降、グリーンニューディールによる回復というコンテクストの中で、通貨をある程度安くしていくというのが、各国の政策の流れだと認識している。
 ドル安がまさにそういったところにある。アメリカは結果として、原油価格のドルによる価格上昇ということになるが、グリーンニューディールは脱化石燃料政策・脱中東政策なので整合性がある。しかも、グリーン技術開発への投資の国債発行もドル安に、開発した技術は安く海外に販売できるということになる。そして、問題は人民元がドルにペッグしているということにあった。そここそ、米中間の大きな争点の1つ。
 日本がこうした流れに乗り遅れてしまったことが、禍根を残すことになると思うが、さらに財務大臣国債発行にブレーキをかけてしまった。その結果、民主党の政策はある程度手足を縛られることになってしまう。
 国債発行が円安につながる(円の信用を落とす)ことにつながっているということに気付いてほしい。
 本来であれば、経済回復につながる思い切った予算を組み、後々、回復した経済からの税収とゆるやかなインフレによって借金が減っていくというのが理想となるはずなのだが。もっとも、どこに予算を使うべきかというのも、ちょっとふらついていた気がしますが。
 では、菅直人はどうなのか? まあ、予算は組んでしまったのでいいとして、そこから先はわかんないな。

 そんなわけで、今夜はEAM研究会の新年会。本を出すまでに2年かかったけど。今年はまたいろいろとメンバーの動きもある。それぞれが新しい展開ってね。この夏の参議院議員選挙に立候補する人もいるし(誰かは、本の執筆者紹介を見るとわかる)。定年になる人もいる。
 ぼくはぼくで、次のプランを考えなきゃ。
 それにしても、おいしい料理でした。

 写真は、元旦に撮影した、川魚すずきの前にいたネコ。