こんにちは。
12月もほぼ半分、1年はあっというまだなあと、毎年のように感じますが、いかがおすごしでしょうか。
ということで、今日は業務連絡など。
最近、週刊エコノミストに2本ほど、記事を書きました。
1つは、「「アップルストアの入居がきっかけ」のマルイほか、日本の大手企業が再エネ100%を目指しているワケ」
https://weekly-economist.mainichi.jp/articles/20201006/se1/00m/020/055000c
タイトルは釣ってますね。でも、全文公開なので、10月の記事ではありますが、ぜひお読みになってください。
もう1つは、「温室効果ガス「実質ゼロ」宣言 “錦の御旗”に透ける原発推進」って、何か編集部にかなり書き替えられてしまったのですが、
https://weekly-economist.mainichi.jp/articles/20201215/se1/00m/020/045000c
しょうがないかも、ですね。
原子力は終わった話だと思っているのですけどね。いや、後処理の問題とか立地地域の再生とか、課題はありますし、事故の処理もいつ終わるかわからないのですが、推進はあり得ない、と。イデオロギーじゃなく、合理性として。
この記事はサイトでは会員限定ですが、12月15日号の「週刊エコノミスト」(先週号になります)に掲載されているので、図書館とかで読んでもらえればいいです。
仕事でYouTubeをしている、という話は先月書きました。まあ、それはそれとして、友人もYouTubeをはじめました。なかなか面白いというか、とてもストレンジな感覚なので、ぜひ見てみてください。
かもねぎスケッチという作品です。
「役に立ちたい姉妹」
https://www.youtube.com/watch?v=2H_uW3sjgyg
「夕焼けと堕ちてきた天使“Summer”」
https://www.youtube.com/watch?v=o3DC1xe-CkY
「ヤンさんのランチ」
https://www.youtube.com/watch?v=ZqCDlCY-Qpc
「N画伯とアクリル板」
「ゴムの木は残った」
https://www.youtube.com/watch?v=7A9khXfSiyk
とりあえず、この5本ですが、今後も新作をつくるとのことなので、期待です。
なんか、忙しくて、書きたいことはいろいろあるのですが、ちょっと時間がないというか、まず、「トーキングヘッズ叢書」の原稿を書かなきゃいけないですね。
本はいろいろ読んでいます。
アラン・ロブ=グリエの「覗くひと」(講談社文芸文庫)は、「消しゴム」に続くミステリーって考えると、ヌーヴォーロマンという気がしないですね。
ミシェル・ウェルペックの「服従」(河出文庫)、ぼくの中では評価低いです。
イスラム政権になったフランスでの大学教授の話なんですけど。女子は大学から追い出されるし、とか、そういうことなんですけど。
シャルリ・エブド事件とか、素直に「表現の自由」を守れ、という話には思えないんです。一部のイスラム教徒にとって、神を冒涜されることは、自分自身を冒涜されることに等しい、ということが、理解されていないんじゃないか、と思うのです。そうしたフランス知識人の一面性の悪い部分が、この作品の中にあって、それで評価が低くなってしまうんです。
北大路公子の「ハッピーライフ」(寿郎社)はおすすめの短編集。とても奇妙な社会を舞台にした短い話がたくさん。何が奇妙かって、人がときどき入れ替わるという世界。例えば、出勤した夫が別人となって帰宅するけど、まあそれはそれでいいや、という。置換可能な世界の平和さとフラットさというのでしょうか。
温柔又の「魯肉飯のさえずり」(中央公論新社)もおすすめ。連作短編集。ほぼ自伝的なのでしょう。台湾人の母親と日本人の父親を持つ主人公の視点から3本、母親の視点から2本の作品が収録されています。日本にどうにかしてなじんでいく母親、台湾人とのハーフなのに日本で育っているので、必ずしも台湾のことはわからない娘、でもその料理を受け入れている日本人の父親と、受け入れられない日本人の娘の夫。
やわらかい国境を感じる本です。
魯肉飯をつくりたくなりました。つくったら、フェイスブックにアップします。
三島賞の宇佐見りんの「かか」(河出書房新社)は、まあ、シングルマザーのかか(母親)がいろいろつらくて飲んだくれているのを、娘の視点から。方言っていうのかな、そういう文章が、クッションになっているんだけど。そこなのかな。
谷川流の「涼宮ハルヒの直観」(角川スニーカー文庫)は10年ぶりくらいの新刊ですか。今回は、鶴屋さんが主人公なのかな。でもなあ、長いわりには、動きがないし、ハルヒの存在感がなくって。
涼宮ハルヒって、見た目は女子高生だけど、やってることって、どこぞの会社のパワハラ部長なんじゃないかという気がしてきました。
宮内悠介の「カブールの園」(文春文庫)は、温柔又と逆に、米国育ちの日本人の話。米国でアジア人が差別されている重い拝啓、弟を育てるために、プロレスのリングに上がり、傷ついていく姉、SFではないけれど、それが日本にいると非日常に見えてくる。国境は冷たいという話かな。
とまあ、最近読んだ小説っていうと、こんなところです。
ではまた。