マイナス25%のこと

tenshinokuma2009-09-12

 昨日、TBSラジオから電話取材を受けた。マイナス25%に関して、環境ジャーナリストとしてどう見るかということ。
 明日の朝の番組のための取材だそうです。

 つい2,3日前の日経を読んでいたら、社説では、マイナス25%を前提としてしっかりやれ、排出権取引も早く導入を、ということが書いてあった。経済界の業界紙ですら、このように書くのだから、マイナス25%はもう、当然のことと受け止めていいと思う。むしろ、朝日新聞の方が、腰が座っていないんじゃないかって思う。痛みはあるかもしれないけれど、温暖化が進む痛みはもっと大きいと思う。

 あまりメディアは報道しないけれど、マイナス25%というのは、決まった数字ではない。というか、本当に決まるのは、12月のCOP15での合意ということになるはず。したがって、今の数字は、ポジションなのだ。つまり、外交政策上、このポジションをとっておかなきゃいけないだろう、ということ。

 それと、このくらいの目標を持たないと、日本の産業構造や社会システムを変えることはできない、とも思う。それじゃなくても、マイナス6%の目標を前に、何もしないできてしまったのだから。

 昨日、記事を書くために調べていて、アメリカでは重要な動きがあることがわかった。温暖化対策法案成立に向けて、一部上院議員から関税措置を求める声が出ているということ。そうであれば、自国の産業が保護できるという論理だ。
 関税に是非はある。というか、つっこみどころもあるのだけれども、それでも、日本の産業界や一部労組のように、できない、としか言わないようなところよりは、はるかに建設的だとは思う。
 同じことはEUでも起きていて、推進派がフランス、懐疑派がイギリス、といったところだ。途上国はもちろん反対。WTOと同じ議論になっている。

 ということで、そういうことは一般紙はあまり報道してくれないし、朝日にはしっかりしろよな、とも言いたくなるけど。
 でも、実は、もっとしっかり書いて欲しいことがある。というか、今日、一番言いたかったのは、田中美絵子議員をもっとかばってやれよ、ということだ。スポーツ新聞は連日いろいろと報道しているけれども、でも、犯罪を犯したわけじゃない。民主党の議員の秘書としてキャリアを積んできたのだから、その成果を見せて欲しいし、そうじゃないところで足を引っ張るものに対しては、きちんと批判すべきなのだ。そのことと、マイナス25%に腹を決めるということは、違っていないと思う。
 そもそも、風俗ライターって恥ずべき仕事なのだろうか? 映画に出演して、おっぱいを見せてしまう(それも、ポルノ映画ではなく、乱歩原作の普通の映画)ことって、そんなに問題なのだろうか。それは、そもそも、ライターや俳優に対して、失礼なことだと思う。

 というか、実は、記者会見などに出席することがあるけれど、そういうときにまわりにいる記者を見ていて、こいつらとは付き合いたくないな、と思うことが多い。
 どうしても感じてしまうのは、かれらの「安全なところから」記事を書こうとする「上から目線」なのだ。これがどうも嫌いなのだ。
 報道は中立であろうとするのは、安全なところにいようという言い訳だと思っている。だから、マイナス25%を認めてしまう日経は評価したいし、そうだからこそ、様子見などせずに、田中議員をかばうことぐらいしろよな、と思うのだ。そういうことなしに、選挙で選ばれた人間を守ることなどできないと思う。

 ということで、写真は水曜日に行った、浜松町のインド料理店のランチ。ホタテのスープカレー。ナンはあっさりした味わいで、もう一枚もらってしまった。
 野菜カレーはこちら。
http://d.hatena.ne.jp/MARUHOPPE/20090910