ふれあいの湯

tenshinokuma2009-08-31

 総選挙が終わって、まあ、直前のマスコミの予想通り、民主党300議席超という結果になった。
 何であの人が落選したんだ、とか、どうしてあの人が当選しちゃうんだ、というのは、まあ、ある。
 自民党の惨敗っていうのも、かなり歴史的なものになるのだけれども。まあ、前回がほとんどバブルみたいなものだし、小選挙区なのだから、こんなもんだろうって思う。
 問題は、自民党を支える人がいないだろうっていうことと、4年間の野党生活に耐えられるのかどうかっていうこと。
 自民党は、今回、とてもみっともない選挙をしてしまっただけに、傷が大きいと思う。それは、ネガティブキャンペーンや4年間の総括をしなかったこと、などだ。でも、こうなることは、4年前に埋め込まれていたのかもしれない、とも思う。

 民主党政権では、大きく変わっていくのだろうか。多分、そういう議論ではないのだと思う。
 第一に、政権は交代するものだという、この経験がどれだけ人々の意識の中に位置付けられるのか。投票することで、少しでも自分たちに望ましい社会に近づける可能性はある、ということは大切だ。
 第二に、したがって、民主党は世論が望む政治をしていかないと、4年後には、というか来年の参議院選挙でも揺り戻しがある、ということは覚悟しなきゃいけない。
 第三に、そうであるとするならば、民主党が変えていくのではなく、有権者が変えていく、ということになる。そういう議論を、これからしていかなきゃいけないということだ。

 多分、政策そのものと同時に、システムを変えるということは重要だし、寄って立つ発想そのものを、いかに変更していくのか、ということも大切だ。
 システムを変えるというのは、小泉−竹中がやってきた郵政民営化といった利権の剥奪を、もっと必要なところでやっていくということだろう。予算の組み替えというのは、その予算にぶらさがっている業界にとってはつらいけれども、また担当している役人にとっては残念だろうけれども、必要なところにお金をまわすためには取組むべきことだ。
 発想ということでは、鳩山が一般平均よりもリベラルな発想を持っているということに注目したい。鳩山の発言を聞いていると、そう思う。外国人労働者の受け入れ、外国人参政権といった問題は、日本人の間でも意見が分かれると思うし、ネガティブキャンペーンでもそうしたことが指摘されていた。けれども、日本社会・日本経済は適切に外国人労働者を受け入れていかないと成り立たないし、定住している人たちには一定の権利を保障することも必要だろうと思う。日本が日本人だけのものではないっていう発想は、とても大切なものだと思う。
 今の民主党は、政治屋的な手腕として天才的な小沢一郎をバックに、それなりの政治思想を持っている鳩山、菅、岡田がフロントに立っている。それをさらに、野田、福山、前原(ちょっと問題あると思うけど)、細野、原口、枝野といった人が、とりあえず支えている。という意味では、チームプレーができる状態にある。もちろん、一枚岩ではないし、新人議員の力量も疑問ばかりだし、とは思う。小沢はまた政党を壊してしまうかもしれない。でも、そうであればそうであるほど、寄って立つ発想、思想が大切になってくると思う。
 民主党は、リベラルで多少は長期的な視点に立てる「田中派」なのだから。

 というわけで、写真は、港区立の銭湯、ふれあいの湯である。29日、名酒センターの古酒とチーズを楽しむイベントに行く前に、汗を流していきました。