今月は、すごく鬱々とした気分で過ごしています。別に、梅雨だからじゃないです。
一つは、民主党野田政権が、自民党・公明党と、税と社会保障の一体改革で合意し、法案の成立に向かっているということです。もう一つは、関西電力大飯原子力の再稼働です。
なんで鬱々としてしまうのか。まず、税と社会保障の一体改革、というより消費税増税のことですが、これが、一体改革だったものが、本当に消費税増税だけになってしまいました。それ以外は、骨抜きか棚上げのどちらか。ばかみたいです。
もちろん、デフレ状況下での消費税増税には合理性はありません。円高だし国債の金利は安いし。このことだけでも言うべきことはたくさんあります。ですが、そこは高橋洋一のブログでも読めばいいことです。
問題は社会保障の方です。民主党案は、それでも原案としては評価すべきところもありました。例えば、基礎年金を税で賄うという点。年金をおさめてなくても、最低限はもらえるというのは、高齢者になったときのための大きな安心となります。あるいは、高所得者の年金の減額。確かに、年金は保険なので、払った分が支払われないのは約束が違うといわれれば、それは正論です。けれども、年収850万円の高齢者に年金を支払うというのもおかしな話です。というのも、年金そのものの発想は、高齢化して収入がなくなったときのための保険なのですから。ただし、制度設計の上で、厚生年金は60歳で定年になる人のためでしたし、国民年金は自営業者のためのものという性格があったと思います。
けれども、いずれも自民党との交渉で、譲歩してしまいました。
低所得者は、生活保護で対応すればいいというわけです。
けれども、なぜか、その生活保護を自民党は10%カットし、さらに支給要件を厳しく仕様としています。日本の生活保護の捕捉率は2〜3割しかないにもかかわらず。そして、そんな政党の主張を受け入れたのが、野田政権というわけです。
細かく見ると、もっと問題はたくさんあります。それにしても、マニフェストを破棄し、書いてないことだけを実行する政権というのは、もはや民主主義がどうの、という話ではありません。ぼくたちは選挙で、最悪の政党のかわりに最低の政党を選んだ、ということなのでしょうか。
結局のところ、生活を守る、という民主党の主張は、その上に「金持ちの」とつけなきゃいけなかったのかもしれません。
デフレを脱却して困る人は、円の価値を下げたくない人たちなのですし。
大飯原子力もでたらめな話です。
実は、最初は、原子力が安全性をある程度まで整合性をもって確認できるのであれば、再稼働はしかたないと思っていました。けれども、そのためにはきちんとしたプロセスをふむべきです。例えば、原子力規制庁が発足する、とか。
けれども、そんなプロセスも何もなしに、再稼働するかどうか、ですから。こんな人たちを信用できないし、信用できないということは、この人たちが言う安全も信用できないということです。
そんなことなら、もう原子力はすべて廃炉でいいです。
では、自民党と民主党と公明党だけが悪いのでしょうか。そうは思わないのです。
ぼくは、鳩山政権や管政権のほうが、まだよほどまともだったと思います。菅は消費税増税を言っていたので、どうかという点はあるし、鳩山も普天間問題でつまづいたし。それでも、生活を守るということを主張していたし、脱原発という考えを持っていました。
けれども、多くの人は、鳩山や管にも否定的です。確かに、世論の支持率は最後は低くなっていました。でも、その結果、次はもっとひどいものだったわけです。
鬱々になるのは、ここで終わらないからです。総選挙になり、自民党が政権をとったとしたら、それはさらにもっとひどいものを選択することになります。けれども、野田政権を恐喝し、弱者の生活を破壊するようなことを要求してきた政党を、それでも民主党よりましだと思って、多くの人が選ぶのでしょうか。
なんだか希望というものが想像できなくて、鬱々としている、というわけです。
でもまあ、落ち込んでいてもしかたないですね。数年前、小泉首相の郵政民営化選挙もまた、なぜ自民党をみんなが支持するのか、ぼくにはまったく理解できなかったし、それはそれで暗い気持ちになるものでした。もっとも、このときは選挙で支持されたということがあります。今の民主党野田政権のしていることは、選挙で支持されたわけですらないのです。どっちが悪い状況なのでしょうか。
まあとにかく、ひどい状況であっても、まだ決定的にひどい状況になるには、それなりに歯止めがかかるところもあるのかな。歴代政権の中では、安倍政権の勘違いの右傾化はちょっとどうしようもなかったけど、これはさすがに1年だけですみましたし。そんなものかもしれません。
えーと、今月、ぼくの親父の実家が取り壊されることになりました。といっても、住んでいたのはおばさんだけで、それも今月初めに、介護施設か高齢者専門住宅かどこかに引っ越したということなので、もう誰も住んでいません。この冬、一度、仕事の途中で立ち寄って、おばさんに会ってきたのですが。もう壊されるのかと思うと、まあ、せっかくなので、見に行ったりもしました。ぼくが生まれたときから建っているので、ぼろぼろの家だし、雨漏りはするし、なかなかすごいのですが。しょうがないですね。
ついでに、幼児のころに通った銭湯にも入ってきました。
PTA役員に町内会役員とくると、本当にひまがなく、釣りになかなか行けていないのですが。といいつつ、先月は一度行ったっけな。
息子の友達を2人の連れて行ったので、ますます自分が釣りする余裕がなかったりもしますが。でも、その友達はそれなりの大きさのベラなどを釣っていたので、持ち帰って夕食で塩焼きにして出してもらえたのではないでしょうか。もちろん、ぼくがウロコとはらわたをとってから持たせたので。何より、釣りが楽しいっていうことと、自分で捕まえた生き物を食べるということができればいいかなって思います。
「すべての生き物に感謝をこめて、いただきます」
なのですから。
そんなわけで、とってきたウニも食べたし、貝も煮付けにしたし。カサゴの煮付けもおいしかったしな。
今月、できれば30日にまた行きたいって思っている。あと、7月は、ハゼだな。
あいかわらず、音楽については、後ろ向きって言われそうですが、Everything But The Girlの1stの「Eden」から、4thの「Idlewild」までが、ボーナスディスク付の2枚組で再発され、すべて買ってしまいました。あえて言えば、「Eden」はシングルB面曲などもほんとうにすてきなので、おすすめです。あと、「Idlewild」はやたらとB面曲が多くで、ボーナスディスクだけで1時間以上あるので、その意味ではお買い得です。
昔、EBTGはシングルもだいたい買っていたのですが、ほとんどがCD化されていなかったので、すごくなつかしい気持ちで聴いています。とりわけ、「Eden」ですね。
とまあ、今夜はそんなところで。