ハワイでスマートグリッド

tenshinokuma2010-05-12

 日経BP社とハワイコンベンションセンターの共催で、ハワイをテーマにしたスマグリのセミナーに参加@東京會舘
ハワイでスマグリの実証をしているという話は以前からあったけど、具体的な情報は少なかった。ということなのだけれども、実のところ、その具体的な情報はあまりなかった。むしろ、これから、ということと、日本ではやっていないタイプの自然エネルギーのプレゼンテーションが売り物。同時に、ハワイでスマグリをやる意義という点では、考えるところも多かった。
 日本でマイクログリッドというと、沖縄で実証試験をしていたりする。経済産業省省エネ新エネ部政策課長によると、今年度FSをして、来年度には沖縄とハワイでの日米共同実証試験を予算化したいということなのだけれども、同じ島というだけではなく、それゆえに化石燃料依存が高いこと、軍事的拠点になっていることといった共通項がある。さらに、遠い昔、沖縄からハワイに移民した日系人がたくさんいる。
 そんなわけで、ハワイではすでに風力発電太陽光発電、そして地熱発電が導入されているわけだが、そこではまさに、アメリカとしてもDOE(エネルギー省)だけではなく、国防総省が強く後押ししているということだ。
 注目は海洋温度差発電で、これは試験中だが、3万8000kWの規模ができていて、いずれ6万kWにまで拡張予定。まだコストは高いけど、養殖事業などとセットにできるという魅力がある。
 もう1つは、マイクロ太陽熱発電。けっこうコンパクトで、太陽光発電よりも安く効率もいいという。本当なら、なかなか悪くない。設備単価は4ドル/W、発電単価は20〜30ドル/kWhとのこと。
 でも、そんなことより、観光が主要な産業の自治体で、自然エネルギーでもお客をよびたいっていう構造は、日本の多くの自治体がやりたいことなんだろうな、とも思う。そういった意味で、参考になることが多いんじゃないかな。