復刻ラガー

キリンの復刻ラガー(明治)と(大正)を飲んだ。なんか、ちがう。

実は、復刻ラガーはこれがはじめてではなく、10年以上前にも出ている。このときは瓶だった。明治、大正、昭和と3種類。そのときは明治がいちばんおいしいと思ったし、昭和の戦前のビールがそうではないということを感じることもできた。まあ、好みの問題もあって、基本的にこくのあるモルト100%のビールが好きということもあるんだけれども。それで、明治だけがモルト100%で、けっこうそんなタイプだったという。

でも、それが缶ビールになってしまうと、なんだか、味気なくって。大正の微妙な酸味とか、明治の快い苦味とか、わかるんだけれども、でも、なんかちがう。

FACTAの編集長の阿部重夫の編集長ブログ。毎日書くことにしたそうなのだけれど、その理由は、友人で病気を抱えている藤原伊織に1日でも長く生きていてほしいから。藤原に「ブログの更新、止まってますね」と言われたことから、そのように決断したという。
泣かせる話だと思うと同時に、その気持ちはすごくよくわかる。

「こちら葛飾水元公園前通信」は基本的に友人にあてて出している、個人的な近況報告なのだけれど、それを送るメンタリティっていうは、「とりあえず自分は元気だよ」ということだけを知らせたいからだ。
おばかなことをしているぼくのことが伝わることで、例えばひょっとしたら自殺を思いとどまったり、そんなことが万に一つもあればいいかもしれない、ということなのだ。

近藤ようこの新刊「兄、帰る」、なんかすごく心にしみいる。実は、昨年インタビューしたとき、「次回作は失踪する話」だときいていたのだけれど、こういう話だったのか、という。予想以上に深い話だった。誰が失踪するのか、教えてもらえなかったのだけれど、それもそうだよな、という。
人に生きかたにあれこれ思うのは勝手だけれど、よけいなお世話でもある。まあ、そうだよな。