こちら葛飾区水元公園前通信927

 こんにちは。

 2月もあっというまにすぎ、3月もほぼ半分が過ぎてしまいました。

 みなさま、いかがおすごしでしょうか。

 

 梅は満開ですね。桜はまだです。とはいえ、水元公園河津桜はよく咲いています。

 もっとも、ぼくとしては春の日差しを浴びて咲く、オオイヌノフグリなんかに春をかんじてしまいます。公園でこっそりと小さないろいろな花が咲いています。スマホで撮影して拡大して見るとおもしろいですよ。

 

 ということで、2月3月とゆる山歩きは続いています。

 2月最初のトレッキングは、東丹沢の鳶尾山。標高234m。低いですね。本厚木からバスで鳶尾団地へ。そこからスタート。展望台が立派です。そこから八菅山、そして何の標識もない七尾山に足を伸ばしてみました。

 八菅神社、立派です。とまあ、そんな感じで、ほぼ散歩コースのようなトレッキングでした。

 翌週は、埼玉県の加治丘陵。西武池袋線仏子駅から、ほぼ公園のような丘陵を歩き、八高線金子駅まで。途中、ブタを飼っているところに遭遇。ブタはかわいいです。匂いもありますが。

 3月に入り、初心に帰って、高尾山。稲荷山コースを上り、小仏城山を経て、今回は相模湖に降りました。相模湖温泉うるりが目的です。

 とまあ、そんな感じでしょうか。暖かくなってきたら、もう少し高いところにも行ってみます。

 

 2月から、わけあって、フランソワーズ・サガンを続けて読んでいました。まあ、それはさておき、その合間に読んでいたのが、アシュリー・ミアーズの「VIP」(みすず書房)。ミアーズはファッションモデルの経験もあるし、またその経験を通じてファッションモデルについての調査を行い、論文にまとめている。そうした社会学の教授が、次に選んだのが、VIPが集まるクラブ。富裕層がやってきて、遊んでいるクラブに、モデル並みの「女の子」をプロモーターが集めてつれてくる。クラブは盛り上がる。そのプロモーターを中心としたパリピの世界の調査。自らも「女の子」に紛れ込んでいる。

 イケてる「女の子」が実は大学教授だったりするっていうのは、痛快だな、と思ったりもします。でも、クラブにあるのは、富裕層どうしのポトラッチ(シャンパンがほんと、もったいない)であり、プロモーターという仕事を通じてのしあがろうという、主に有色人種であり、人脈ができればいいな、と思うと同時に、モデルの仕事だけでは収入が不足し、とりあえずクラブで食事できればいいと思っている「女の子」である。なんか、不毛な世界のようにも思えるけど。ミアーズは30代になっても、見た目も若いので(写真がないのが残念)潜入できたということ。浪費の世界は、まあ、そういうものだとしかいいようがないな。

 でも、それぞれがどういう価値観で生きているのか、おもしろいです。プロモーターが集める女の子に対しては、住居とか(ニューヨークの家賃は高い)食事なんかも提供はされるけれど、だからといってクラブの従業員でもないし、基本的に売春とかしない。パーティが盛り上がればいいし、そのための花という感じかな。

 富裕層は、若い金融関係者から、ものすごいお金持ちでは中東の王族関係とか東南アジアの実業家とか。基本、高齢のお金持ちは来ない。

 まあ、あまり縁のない世界でもあるし、日本にはこういうクラブはないだろうなあって思う。まあ、昔のディスコのVIPルームとかあったんだけど、なんか違うような。

 

 藤高和輝の「〈トラブル〉としてのフェミニズム」(青土社)、おもしろかったです。藤高はジュディス・バトラーの研究者といえばいいのかな。田中美津の「とり乱し」とバトラーのそれを軸に展開する。トラブルは引き起こさなきゃわからない。自分を説明する言葉がないなかで、言葉であてはめられる違和感に対しては、とり乱してしまう。

 最近の日本の話では、かつて男性だった人が精子を凍結保存したあと、性転換し、女性のパートナーとの間に子どもをもうけたが、その子どもを自分の子どもとして認知することができず、訴訟を起こしたけれど敗訴となった、ということがあった。これをどう考えたらいいのか、ということになる。血のつながった二人の母親、ということを、法律は想定していなかった。

 藤高の本で最初に取り上げられるのが、伊藤詩織のこと。記者会見で胸の開いた服を着ていたことで、かえってバッシングを受けたのだが、そもそもそういった行動をとらなければ、何が問題だったのか見えなくなってしまう。胸の開いた服を着てはいけないという欲圧そのものが正しくないのではないか。

 ということで、これから田中美津を読んでみようと思います。

 

 それにしても、読んでいない本はたまる一方ですね。

 

 そうそう、息子の卒業公演を見てみました。リーディング劇「星の王子さま」ですが、まあ、わかりやすくていいです。事務所も決まって、とりあえず研究生からスタートということですが。舞台俳優ということだけど、まあ、楽な道ではないでしょう。でも、自分で選んだんだから、あとはがんばってくれ、とだけです。舞台は見に行くので。

 知り合いには、舞台関係者もたくさんいるので、どうにかなるんだろうと思っています。

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