こちら葛飾区水元公園前通信843

tenshinokuma2016-05-25

 こんにちは。
 今日は京都からお送りしますです。

 みなさんはいかがおすごしでしょうか。

 東京ヤクルトはいつもどおり、最下位あたりをさまよっています。

 ゴールデンウィークは、たいしたことはせず、ほんとうに休んでいました。まあ、家族で出かけようとしても、娘は予備校だし。
 そんなわけで、トレッキングすらしなかったなあ。いかんですね。

 通勤時間が長くなったので、けっこう本は読めています。
 かみさんがかった、アンソロジー「街角の書店」(東京創元社)の、ほんとに変な話を読んだりとか。まあ、この本には、ケイト・ウィルヘルムの短編が収録されていて、買おうと思っていたけど、買わずにすんだわけですが。いくつかの短編は、なかなか気持ち悪くていいです。

 本間龍の「原発プロパガンダ」(岩波書店)、ぼくもいちおう当事者なので、まあ、その通りですね。オリンピックでも、D社こと電通の暗躍が話題になっていますが、原発でも同じだな、と。
 原発の広報には、本当に異様なほどお金をかけてはいます。ただ、面白いのは、電力会社もお金をかけたわりには、広報についてあまり学んでいない、というのも昔から思っているところです。というのは、本に書いてある話ではなく、電力会社の方と接していて思っていることですが。
 それにしても、電通がいかに人を欺いているのか、ということでは、原発はいい例なんでしょうね。その片棒を担いでしまう原発文化人(と佐高信がよぶ人たち)も、責任はあるな、と。ただ、倉本聡は、かつて、原発の広告ではなかったけれども、東京電力の広告に協力した経験があるし、その経験から、原発プロパガンダに飲み込まれることの危険性を、福島第一の事故後に話していましたっけ。

 プロパガンダということで、ノーマン・スピンラッドの「はざまの世界」(サンリオ)を読み直しています。プロパガンダという文脈からみると、「Bug Juck Burron」とつながるだけではなく、「鉄の夢」ともつながっていくんだなあと、そういうことをあらためて思うところです。

 スピンラッドが描く世界は、過去の世界ではなく、トランプ現象の今のアメリカでもあるかな、と。それは、ヘイトスピーチを抱え、頭の弱い首相がいる日本も変わらない。そんなことも思います。
 電通に都合がいいから安倍が首相なのかもしれません。

 その他にも、いろいろ本を読みました。
 星野保の「菌世界紀行」(岩波書店)、あまりなじみのない、寒冷地に住む菌類を求めた紀行。
 松尾匡「自由のジレンマを解く」(PHP)は、「ケインズの逆襲・・・」の続編っていう位置付けなんだけど。自己責任っていう議論があるけど、それって、見方が違うんじゃないか、と。今、説明するのはちょっと難しいな。では、これは時間をおいて、後日。

 「ネトゲの嫁って女の子じゃないと思った?」は、毎週見ている数少ない今期のアニメ。RPG系の作品を見ていて思うのは、ネット上であっても異世界は人を救うっていうこと。そこで人生をやり直す、という。それが「灰と幻想のグリムガル」であり「この素晴らしき世界に祝福を」であり「Re:ゼロからはじめる異世界生活」なのだけれど。「ネトゲ」の場合は、その世界に行ってしまうのではなく、ネトゲと現実の区別がつかなくなった女の子がヒロイン。それを主人公たちがケアをする、その点では構造は「中二病でも恋がしたい」と似ている。ただ、ネトゲに限らず、ネットワークを通じて、SNSでも何でもいいのだけれど、居場所ができるということは、目の前の現実に適合していない人にとっては、救いになるだろうな。それは、別に逃避じゃないとも思うのです。そもそも、ぼくたちは生きる世界を選べていなかったのだから。
 ということを思うのでした。

 でも、今期、いちばん好きなのは、「トットてれび」かもしれません。満島ひかり主演がなかなかいいです。

 では、京都から大阪に移動します。

 写真は、東寺の堀にいたアオサギです。