こちら葛飾区水元公園前通信772

tenshinokuma2011-01-27

 おひさしぶりです。
 いちおう、「牛乳通信」とかメールは出したのですが。近況ということでは。
 そうそう、トーキングヘッズ叢書No.45が今週末から店頭に並びます。特集はメランコリックな身体。肉はいらない、骨だけでいい、というノリで。今回も、ご購読のほど、よろしくお願いいたします。

 そんなこんなで、お正月は、休みを少しずらして、北海道に行ってきました。たぶん、家族だけの旅行っていうのは初めて。まあ、いろいろあって、ぼくが都合がつかなかったというのもあるし、子供が小さいうちはっていうのもあったわけですが。以下、そのときの記録です。

 6日は羽田から旭川へ。この日から、北海道は雪。なかなかやってくれます。雪の中を観光する気もなく、子供たちが遊べる場所として、市内にあるサイパル科学博物館に行きました。これが、けっこうおもしろかったです。旭川まで行って、科学博物館もないものですが、大雪のおかげで人は少ないし、内臓パズルとかその他いろいろ、楽しく遊ばせてもらいました。人間が乗れる地球ゴマというのもあったのですが、これは息子だけが体験しました。360度回転するというとんでもないしろもので、たぶん、うっかり乗ったら、悪酔いしたんじゃないかというものでした。それから、夜は大雪ビール園へ。ビールはおいしかったです。

 7日は旭山動物園。決して広いとはいえない動物園ですが、ペンギンの散歩を見ただけでも十分です。ペンギンは餌をとるために、氷の上を海まで歩いていくわけで、その再現ということですが。オオカミもホッキョクグマエゾシカも元気でした。エゾシカは、夕べ、食べたよね、とかね。アムールトラユキヒョウも、寒いところの動物なので、雪なんか平気です。マイナス9度だから何?っていう。雪の中で昼寝をするヒグマというのも、この動物園ならでは、ですね。息子は動物よりも雪にまみれるほうが楽しかったみたいです。
 そのあと、札幌に移動。

 8日は、真駒内から近い藻岩山スキー場へ。せっかくなので、子供たちもスキーくらいは体験しておけばいいといいうことで。スクールが充実しているこじんまりしたスキー場でした。娘はかみさんの指示によってスクールに放り込まれてしまいました。なれないスキーでさんざんだったみたいです。ぼくは息子を指導。こちらは、まあ、初心者コースならどうにかすべれるくらいまでいったので、リフトで上まで行ったりもしました。久しぶりのスキーでしたが、たぶん、いちばん滑ったのはかみさんでした。
 札幌の中島公園近くに温泉があるのですが、そこに行くことにしたのはぼくと息子だけだったので、夜は別行動。かみさんと娘はスープカレーを食べに行きました。
 アークホテルズ札幌の中に、温泉施設があり、そこに息子と行きました。女性用だけ露天風呂があるというところです。幸い、土日は親子料金というのがあって、少し安かったですね。ゆったり入浴したあと、ホテル近くのカニ料理店。カニミソだのカニシューマイだの、カニそのものだのをいただきました。でも、カニはけっこう高かったです。

 9日最終日は、札幌時計台や赤レンガの旧庁舎などをまわって、新千歳空港へ。
 すっかり、観光コースですね。
 北海道の冬は寒かったとは思うのですが、でも、いつも思うのですが、寒さとしては東京と変わらないな、とも思うのです。たぶん、気持ちの違いなんでしょうね。

 この旅行の間、読んでいた本が、中公新書の「川の魚の歴史」で、北海道の川魚の進化の仮説などが紹介されたものです。
 北海道原生の川魚というと、サケ・マス科、カジカ科、トゲウオ科の3つになります。このうち、カジカとトゲウオはもともと海にいた魚で、それがだんだん川に住むようになっていったのではないか、という。一方、サケ・マスは川の魚だったものが海に下るようになっていったのではないか、という仮説が展開されます。そこには、卵の大きさや生態についての検証があります。サケ・マスは原始的な種類ほど、川での生活に適応していて、日本でいえばイトウがそうなるということです。もっとも進化したサケの場合、基本は海、という。だから、川で産卵するように、そもそも卵が大きい。しかし、カジカの場合、陸封型は卵が大きいが、海に下る型は卵が小さい。おそらく、別種ではないか、という。それは、川で一生をすごせるように、大きな卵という形質を獲得していったのではないか、という。
 とまあ、そんな本を読んでいたのでした。

 今月のおすすめは、松村栄子の「風にもまけず粗茶一服」(マガジンハウス)です。これは、「雨にもまけず粗茶一服」の続編なので、前作から読むことをおすすめするのですが、主人公は20歳前後の武家茶道の家元の息子。とはいえ、家元を継ぐことに疑問を感じ、京都に出ていくのが前作、今作では、比叡山のぼろ寺でやっかいになります。そこで、厳しい修行をするのかというと、まあ、厳しいことは厳しいのですが、そんなことで変わるタマではないのが主人公。単純でも素直でもないけどひねくれてもいない主人公の成長物語というのは、なかなか気持ちいいものです。

 えーと、実は、パソコンを新しくしました。前のDELLはさすがに、限界が来たみたいで、立ち上げるとしばらくして画面が消えてしまうという。それでも、だましながら少しの間、使っていたのですが。そんなわけで、現在は、富士通のLIFENOTE。クリックボタンが硬いのが難点ですが、XPからいきなり7になったりしてます。とまどうことが多いのですが、それでも、新年最初のこち水は新しいパソコンで書いています。ちなみに、牛乳通信は前のパソコンでした。

 北海道に行って、食事代をカードで支払ったりとかもしたので、来月のカードの請求額はちょっとすごいことになってしまっています。年末年始もいろいろ使ったし、親の引っ越しもあったし。やれやれ。また、仕事をたくさんしないと、経済的に苦しくなりそうです。あの本の印税はどこに消えてしまったのでしょうか。

 「フラクタル」だの「ゴシック」だの「放浪息子」だのと深夜アニメばかり見ている1月です。