こちらつつじヶ丘野川どんぶらこ通信972

 こんにちは。

 梅雨が明けて、危険な暑さの日々が続きますが、いかがおすごしでしょうか。

 夏なので海に行きたいと思いつつ、今日は波浪注意報が出ているのでパス。来週は行けるかなあ。

 

 ということで、業務連絡をいくつか。

 

 まず、息子が出演する演劇があります。「あの群青は、今も続いている」という作品で、8月15日~18日。場所は中目黒キンケロシアターです。アイドルが戦時中の日本にタイムスリップして戦争に巻き込まれるという話とのことで、終戦記念日にふさわしいプログラムですね。それにしても、キンケロシアターって、愛川欽也うつみみどりがつくった劇場なんですね。

 もしよろしければ、劇場に足を運んでやってください。

 チケット予約はこちら。

https://ticket.corich.jp/apply/389792/020/

 

 次にかみさんが出演するリーディング公演。「クミの五月」という作品で、9月8日の1回限りの公演になります。場所は座・高円寺2になります。韓国で1980年にあった光州事件をテーマにした作品です。

 こちらもよろしければ、劇場においでください。

 チケット予約はこちら。

https://ticket.corich.jp/apply/381641/008/

 

 それから、トーキングヘッズ叢書No.103「幻郷の花嫁」が今月末には書店に並びます。今回もぼくは少し書いています。こちらもぜひ、ご購読下さいますよう、よろしくおねがいいたします。

https://athird.cart.fc2.com/ca1/438/p-r-s/

 

 そんなわけで、参議院議員選挙が行われました。話題はポピュリスト極右政党の躍進でしょうか。国民民主党議席を伸ばしましたが、この政党、昔の民社党みたいな政党かと思うと、右寄りですよね。玉木雄一郎「WILL」とかに登場するし。

 そして、惨敗した自民党では石破茂の辞任を求める声が強くなっています。なぜか、一部の自民党支持者だけではなく、立憲民主党なんかを支持してきた人たちも「石破辞めるな」って言っていて、ぼくもそう思います。高市早苗とか首相にしたらダメでしょ。

 

 今回の選挙って、誰も指摘しないのだけれど、2012年の総選挙に似ているんです。

 政権交代した民主党がうまく政権を運営できず、安倍晋三自民党に敗北しました。

 今回は、自民党内で政権交代が起こり、思ったようには政権を運営できなかった石破の自民党が敗北しました。

 旧民主党は官庁が機能せず、石破の場合は党内に気を遣い過ぎて、十分な成果が出せなかったのだと思います。

 それで多くの有権者は、幻想を持って、安倍自民党や、旧安倍派の受け皿になったポピュリスト極右に投票していったということです。

 これで石破から高市になるとしたら、安倍晋三がつくってきた「安い日本」がまだ続いてしまうのだと不安になります。だから、とりあえず「石破辞めるな」と思うのです。

 

 選挙期間中に読んでいたのが、トム・フォン・リ著「日本 老いと成熟の平和」(みすず書房)でした。

 この本が書いていることは、日本社会では、なんだかんだ言っても平和憲法は根付いているし、被爆国でもあるし、そう簡単に軍事国家にはなれなかったし、これからは少子高齢化自衛隊の定員を満たすことはさらに難しくなる、ということでした。そしてその一方でODAなどソフトパワーで国際社会で今の地位を築いてきたし、今後もそうあるべきだということです。

 海外から見た自衛隊のある日本の姿としては興味深いし、少子高齢化で軍備増強もないものだというのはその通りだと思います。

 意外なのは、安倍晋三に対する高い評価です。なんだかんだ言って、憲法改正もせず、自衛隊海外派遣を通じて平和に貢献してきた、といったところでしょうか。

 ぼくは安倍晋三をそこまで評価するつもりはないのですが、安倍がしてきたことは「強い日本という幻想をつくりだし、国内の拡大する格差を隠蔽する」ことだったと思うので、そのお金をばらまく強い日本というのは、海外からは評価されるのかもしれません。

 また、ばらまくお金を日本人のために使うべきだとも思いません。安い日本でなければ、海外貢献も日本における格差是正もできたと思うからです。

 いずれにせよ、海外から見た日本の姿というのは興味深いものでした。

 ぼくが日本について、というかポピュリスト極右や高市らが台頭することで心配しているのは、日本が戦争に巻き込まれることではなく、日本が貧しくなることです。

 「強い日本という幻想・物語をつくりだし、格差を隠蔽し、さらに外国人等のマイノリティをスケープゴートにして、さらに人々を貧しくする」ということには、乗れないということです。ただ、日本がどれほど貧しくなったか、安い日本になったかは、トム・フォン・リの視野の外にあるということです。

 この本については、noteで書いたので、もしご関心があれば。

https://note.com/tenshinokuma/n/nc8581cdfc26f

 

 安い日本については、河野龍太郎著「日本経済の死角」(ちくま新書)がおすすめです。

 日本は30年間、生産性は3割くらい上昇しているのに、賃金はまったく上がっていない。このことが日本を貧しくさせているということです。

 これには同意します。

 結局、今回の参議院選挙では、「消費税引き下げ」や「2万円ばらまき」みたいなちまちまとした話が、「日本人ファースト」みたいなフェイクに負けてしまったのだと思います。

「手取りを増やす」はかろうじて支持を得たのでしょうか。でもこれも問題があって、「手取りを増やす」方法は176万円の壁とかですが、これって所得を増やすことにはならないし、パートタイマーのような非正規雇用の活用を促進することと、保険の会社負担を減らすこと、そして年金といった将来の手取りにはつながらないことが指摘できます。さすが、御用組合に支援される国民民主党です。

河野の論からいえば、「所得を増やす」ことを立憲民主党やれいわ新選組などは訴えても良かったと思います。最低賃金の引き上げと、立憲が主張している給付金付所得税の導入の方がよほどましです。

賃金引上げによって景気が良くなれば日本経済が成長するはずです。大企業には内部留保があるし、詳しくは書きませんが、金融の分野では不平等・社会関連財務情報開示タスクフォース(TISFD)も動き始めているので、それを先取りするくらいでいいと思います。そのくらいのことを言っていかないと、ポピュリスト右翼が台頭する、今のアメリカみたいなクソな社会になってしまいます。

この本についてもnoteを書いたので、ご関心があれば。

https://note.com/tenshinokuma/n/n08453fb90052

 

暑いので、今月は山に行っていません。海にも行けていないのですが。

そろそろ釣りにも行きたいんですけどね。

そんなこんなの7月です。