こちらつつじヶ丘野川どんぶらこ通信960

 こんにちは。

 もうすぐ梅雨明けですね。

 

 でも、じめじめした日って、身体がだるいですね。気圧のせいかも。

 まあ、そういう時期があってもいいんですけど。

 

 まずは告知です。

 8月2日―4日、よなよなという劇団の第2回公演「バニラルイボス」が、Space早稲田で行われます。韓国の詩劇作家である金徑株の書下ろし作品です。うちのかみさんや、友人Kのお姉さんも出演します、というかこの二人がよなよななのですが。チラシのデザインは、大学の同級生でもある別の友人Kです。

 ぼくはどんな芝居なのか、関係していないのでわかりませんが、もしよろしければ足を運んでやってください。

https://www.quartet-online.net/ticket/yonayona2

 でも予約できますが、ぼくに連絡をいただければ、当日清算でチケットをキープしておきます。

 

 イスラエルによるパレスチナ侵攻はずっと胸が痛いです。

 ただ、同時にイスラエルの政府、というかネタニヤフ政権が崩壊していくことも同時進行です。

 先日、山野浩一の「レボリューション+1」(小鳥遊書房)を読み返していました。あいかわらず戦争のようなものはなくならないのだけれども、現代の戦争には、そもそも崇高なものなどなにもなく、ただ為政者の権力維持のために行われている、それほどまでに後退している気がします。それはロシアによるウクライナ侵略もそうだし、戦争にいたらない、中国や北朝鮮の挑発行為も、日本や米国の仮想敵国を作り出すやり方も同様だと思います。

 「レボリューション+1」に収録された作品のゲリラ兵士はまだ、何か公的なもの、思想を背負っていた気がします。ネタニヤフの個人的都合で戦闘するイスラエル軍兵士にとっては、それは許しがたいし、軍と政府の間に亀裂が入るのも当然だと思います。

 そうはいっても、早くパレスチナに自由が訪れて欲しいと思います。

 それはウクライナスーダンミャンマーも同じなのですが。そして、気候変動問題同様に、国連の無力さも感じます。

 

 その米国ですが、バイデンは出馬しないように周囲から圧力がかかっています。どうするのでしょうか。

 まあ、今年の米国大統領選挙は不人気な老人の戦いになってしまいましたから、どちらがよりマシか、みたいなことになっていますが。

 そのバイデンに向かい風になっているのが、年齢と、それからイスラエルへの対応です。特に若い世代や左派はイスラエルを厳しく非難する一方、民主党であってもユダヤロビーの影響を受けている人たちもいます。

 この先のストーリーですが、予測としては、バイデンは一方でネタニヤフを見切り、イスラエル政府を刷新し、そのイスラエルを保護する名目でパレスチナの独立への道筋をつけるのではないかと思っています。それが、大統領選挙までに行われるのではないか、と。

 同時に、ある程度見通しがたったところで、大統領候補をハリスに譲るのではないかとも思います。

 これまで人気のなかったハリス副大統領ですが、中絶問題をきっかけに、存在感が高まりました。また、バイデンよりも左派に近いこともあって、ネタニヤフを切りやすいのではないかとも思います。

 たぶん、バイデンが最初から1期で引退するのであれば、ハリスが大統領候補として注目されることはなかったと思います。まあ、まだわからないですけど。

 

 東京都知事選挙は、小池百合子の三選でした。蓮舫が落選したのは残念でした。蓮舫都知事を見てみたかったし、次も挑戦して欲しいと思います。

 蓮舫が落選したのは、選挙運動の問題だったかな、と思います。東京都においては、政党の支援があれば当選できる、というようなものではなく、それは歴史的にも示されています。

 だから、共産も立民ももっと裏方にまわり、蓮舫がどれだけ多くの場所で演説できるのか、ということが必要だったと思います。その点で、石丸に負けていました。

 一人街宣がけっこうひろがっていて、蓮舫に対して切実な想いを持っている人が多かったことも、可視化されました。そこからもっと広がっていけばよかったんですけどね。

 問題は政治とカネではなく、東京都民の暮らしなので、そこを攻めるべきだったとも思います。政策としては、いろいろ入れていたんですけどね。

 

 政党としては、もっと補選に力を入れても良かったのではないでしょうか。政党の幹部はそちらの応援に回っても良かったと思います。

 結果として、自民と都民ファという与党が過半数をとってしまったのは、残念だと思います。まあ、共産党としても、無策だったなあとは思います。共産党は都議会では野党第1党なのですが。

 

 都知事選の話に戻ると、連合の芳野会長は共産党が足を引っ張ったというし、そもそも国民民主党の玉木も共産がいるならのれない、ということだったのですが、これは良かったと思います。

 結局のところ、連合は誰の方を見ているのか、はっきりしたし、それは国民民主党も同じです。国民民主党は政策的には自民党に近いし、なんならその昔、民社党という野党があったので、それに近いのかもしれません。民社党に近い労組が連合の中心にいては、こうなるのもしかたないですね。

 

 蓮舫支持の一人選挙街宣の拡大には、それ以前にパレスチナ解放を求める一人街宣の拡大があったと思います。該当で政治的意見を表明していく、というのは、けっこう勇気がいることです。

 街宣ではなくてもいいのですが、あたりまえに政治的なことが語られる社会になっていくことが必要だと思っています。

 その帰結として、英国とフランスの総選挙がありました。

 英国では労働党が地滑り的勝利を収めたということです。中道左派のスターマー首相ですが、労働党の勝利には、ブレグジットで閉塞的になった英国に対する打開ということがありました。

 フランスの総選挙では、第1回の投票で極右がトップに立ったのですが、これを阻止するため、与党連合と左派連合が候補者を調整しました。最大会派が左派連合になったわけです。

 マクロン大統領は、その前のEU議会選挙で極右が躍進したことに対し、危機感を持ったことで、総選挙を早めるという、おまえは野田佳彦かよ、というような行動に出たわけですが、まあそれはそれとして、国民の間に危機感が共有され、極右の過半数獲得を防いだというのは、けっこう重要なことです。サッカー選手のエムボマがよびかけたことも大きかったでしょう。

 英国の総選挙でも極右は議席を増やしました。それでも、右派的な政策が国を閉塞させるというのは、EUに先んじて経験したというのは大きいと思います。

 

 ということで考えていくと、日本は極右が国を閉塞させる、という実感がまだないのかもしれません。

 それ以前に、維新のようなポピュリズム政党が一定の勢力を持っていて、それが極右にとってかわっているのでしょうか。

 石丸も維新に近い感じがしています。ただ、表立って維新の推薦を受けてしまうと、維新のアタマにはなれないので、そういった形にはしていないのだと思います。国政に向けて政党をつくり、維新と合流してアタマをとる、なんだかそんな思惑があるような気がします。

 まともに政治が語られないので、維新のような政党が存在してしまうし、何ならN党や参政党のような謎の人たちまで議席を獲得してしまうのが、日本の政治の現状なのでしょう。

 

 都知事選では、そのN党が話題になりました。犬のポスターをはりまくったりとか。これで、公職選挙法を見直した方がいいんじゃないか、という議論が出ていますが。

 でも、問題はそっちではなく、公職選挙法そのものが古いままなのが問題です。

 立候補するということは、誰でも意見を表明できるということなので、そこは規制すべきではないと思います。

 むしろ、政策を有権者に伝えるルートが少ない事の方が問題です。政策を訴えるビラの枚数は少なすぎます。政見放送はいつでもネットで動画を見られるようにしたらいいのではないでしょうか。まあ、誰もがネットにアクセスできるわけじゃないので、テレビ放送もやるとしても。

 ポスター掲示板は、まあ、もっと少なくてもいいかな。

 

 小池もいつ都知事を放り出すかわからないので、蓮舫には再度都知事選に出て欲しいと思っています。石原が都知事を放り出して国政に復帰したという前例もあるし。そういや石原自身、都知事選で一度は落選しているんですよね。

 

 あと、蓮舫は「二位じゃだめですか」というのは封印した方がいいと思います。あれは、そもそも失敗だったので。仕分けについていえば、本丸の、たとえば高速増殖炉なんかを仕分けできなかった時点で、失敗だったと思います。

 

 とまあ、そんなこんなの7月ですが、トレッキングにも行きました。

 今回は、陣馬高原下から和田峠を経由して鎌沢から生藤山に登り、熊倉山を通って浅間峠に出るという、ちょっとマイナーなルートでした。あまり人には出会いませんでしたが、それでも山道で自転車とすれちがったのはびっくりです。

 でもまあ、暑いこともあって、水分をずいぶん摂取しました。3リットル以上飲んだかな。

 7月はゆる山歩きとかするものではないですね。夏山は高山に限る、のでしょうか。

 

 本の話などはまた次回に。