こちら葛飾区水元公園前通信833

tenshinokuma2015-07-25

 こんばんはです。
 梅雨があけてしまいました。真夏日な続くといったところです。まあ、暑いのはさほどにがてではないので、いいのですが。

 そんなこんなで、7月のークライブも無事に終了。
 新百合丘まで行ってきました。
 ついでに、町田まで足をのばして銭湯に、といったところです。

 それから、「トーキングヘッズ叢書No.63、美少年のメランコリア」は7月30日発売です。よろしく、です。

 世の中では、さすがに安保/戦争法案をきっかけに、安倍内閣の不支持率が上昇しています。新国立競技場見直しとかやっていますが、そんなのは当然のことで、安保/戦争法案だけではなく、派遣法改正や残業ゼロ法案、辺野古基地など、白紙にすべきものはたくさんあります。
まあ、自民党民主党自民党政権交代では、こんなふうに書いてきました。昔の自民党がカレー味のうんこだとしたら、やっぱりうんこはダメだっていうので、民主党を選びました。まあ、うんこ味のカレーだったわけですが、カレーっていうのは理由があって、なぜか今でも、当時の民主党マニフェストの内容はよくできたものなので、批判はされないのですが、でも政党そのものは、未熟でうんこ味だったわけです。
で、うんこ味がいやだ、というところに、うんこ味のうんことしての自民党が登場しました。なんたって、本物のうんこです。本物ならば間違いない、ということで、今の安倍政権にいたるわけです。
でも、いくら本物であっても、うんこはうんこです。そんなわけで、世の中、ようやくうんこじゃやっぱりマズイよな、ということに気付いたというところでしょう。
そうなると、「週刊文春」や「週刊新潮」、フジテレビまでも、安倍政権に容赦はありません。
とはいえ、まだカレー味のカレーは用意できる状況ではありません。たぶん、どうすればカレー味のカレーが食べられるようになるのか、といったところでしょう。
 文句ばかり言っていても、しょうがないのです。

 先月から続けて、このミス1位の作品を読んできたのですが、その4冊目として、 の「解錠師」(早川書房)を読みました。
 感想は、というと、よくできた青春小説、といったところです。犯罪小説としても悪くないし、金庫破りの場面もなかなか。ページをめくらせてくれる力もあるし。
 でもね、それ以上ではなかったな。
 面白かったけれど、人に薦めるほどじゃないしな。
 それでも、まあこのミスの1位なら、最低限楽しめるっていうところでしょうか。
 「あなたに不利な証拠として」や「フリッカー、あるいは映画の魔」のような、ぼくとしてはオススメの傑作もあるのですが。
 でも、どうして続けて読んだのかっていうと、実は逆に人に薦められて買ったまま、積ん読だったからです。出張の機会もあるし、読もう、というくらいのものです。
 で、また目先を変えて、違う方面の読書に向かいつつあります。

 で、今回もまた、深夜アニメの話。
 なぜか、「下ネタという概念が存在しない退屈な世界」「モンスター娘のいる日常」「監獄学園」と、こう並べると、下半身が不自由な作品が並んでるな、と思います。
 「下ネタ・・・」は、未来の社会、下ネタが法律で禁止された世界で、抵抗活動するという話。女子に変態仮面のような姿をさせるというのも、なんですが。気持ちいい伏字トークというか。今期は、もっとも見るべきアニメではないか、と、そう言っておきます。
 下ネタ禁止っていうのも、現実の背景として、青少年から性知識を遠ざけようとしてきた日本社会っていうものがあるわけで、さほど奇抜なネタには思えないっていうのが、何とも。

 「モンスター娘のいる日常」は、法律で異種族が人間社会に留学できるようになった社会が舞台。というか、主人公とともに、モンスター娘がホームステイするわけですが。メインヒロインは下半身がヘビのラミア、それに加えて手足が鳥のハーピーケンタウロスにスライム、人魚にアラクネ。つまりはみんな美少女なのに下半身が・・・。と。
 いちおう、セックスは可能っていう設定なんですが。

 「監獄学園」は、女子高だった学校に、男子5人が入学してくるのですが、おばかな男子は風呂を覗いたことで裏生徒会につかまり、監獄で生活するという、そういう設定。
 下半身どころか全身が監獄ですから。
 裏生徒会長の父親が理事長、だったかな。まじめそうに見えて、理事長室のPCでエロサイトを見ていたり。そんな姿が娘に見つかっていて、「だから男は・・・」という思いがあり、男子に冷たくしている、ということなのです。
 まあ、つかまる男子もドMだったりとか、まあいいんですけど。けっこう明るく笑える作品に仕上がっていて、おもしろいです。

 で、これらの作品を見ていて、思い浮かべてしまうのは、澁谷知美のこと。「立身出世と下半身」の著者である社会学者です。
 どの作品も、社会が下半身を管理している、そういった文脈の中に並べることが可能なのです。だからどうだっていうのは、まあ、もう少し、話が進んでからにしたいとは思うのですが。

 えーと、あとは「ケイオスドラゴン」はなんか毎回話が重いです。
 「干物妹うまるちゃん」は、干物娘がいる現状、リアルだったりします。
 「乱歩奇譚」は、うーん、原作というより原案として乱歩ねたというか。登場人物の造形に、はまれなくって。

 ドラマですが、「ど根性ガエル」は、すごくよくできているというか、考えてつくられているっていうか、登場人物の微妙なバランスの悪さがすごく愛されるのではないか、とか、そんなことも思ったりします。
 無職のひろしにようやくパン工場での仕事が決まった京子ちゃん、でそのパンの会社の経営者がゴリライモ。生きることの困難さは、中学生時代以上に、重いなあ、と。

 郄橋源一郎の「ぼくらの民主主義なんだぜ」(朝日新聞出版社)を読んでいるところですが、これはおもしろいです。民主主義って、結局のところ、この国ではもう一回、最初から考えてみないといけないのかもしれません。
 すごく気になっていることの1つが、1票の格差のことなんです。
 とりあえず、参議院選挙では、選挙区の区割りや定数が変更されるようですが、複数の県の合区が正しいのかどうか。この結果、人口の少ない県の意見はより反映されにくくなるのではないか。今頃になって、東京新聞もこのこと指摘していましたが、この点について、もっと考えても良かったんじゃないでしょうか。結論はどうあれ。
 アメリカの下院は、1票の格差がないように、毎回小選挙区が見直されているそうですが、一方で上院は、人口に関係なく、各州に2議席ずつ。カリフォルニア州ユタ州も同じ。おかげで1票の格差は70倍を超えるけれども、アメリカ国民はこれを受け入れている、とか。
 今さら、戻せとは言いません。でも、このことが振り返られることがなかったということ、そのものが、すごく不安をもたらすのです。

 写真は、墨田区立川にある榎稲荷神社の隣にある地蔵尊。70年前の東京大空襲の戦死者の霊を供養するために建てられたものです。