こちら葛飾区水元公園前通信757

tenshinokuma2009-11-06

 先日、かみさんと市川市を散歩していて、通りかかったのが、郭沫若記念館(写真)、だったかな。郭は、中国では、魯迅と並ぶ文学者で、かつ活動家でもあったということだけれど、ぼくはぜんぜん知らなかった。ただ、一時期、市川に住んでいて、その住居が移築され、現在、展示されているということだ。住んでいたのは戦前。家のまわりには花壇があって、暖かい日にはのんびりと縁側でひなたぼっこができるようなところである。
 ボランティアの人が郭の紹介をしてくれる。でもまあ、とりあえず、歴史的な家の中で、くつろいでってね、という感じで、とてもうれしい。

 ということで、その郭の本を早速、アマゾンで購入しました。「歴史小品」(岩波文庫)はとても薄い本だけれど、老子孟子司馬遷などを主人公にした短編が収録されている。ぼくは、中国の歴史にはとても弱いので、誰がどういう人なのか、よくわからないけれども、老子孟子もみんな人間だったし、それが歴史をつくったという、そういう本なんじゃないかって思った。ささやかで面白い本だった。
 そうした歴史の流れの中で、中国が成立していく。郭はそこに立ち会ってきた。戦後、田中角栄周恩来との間の日中国交回復の場には同席していたし、来日もしている。そのとき、市川に立ち寄っている。

 田中角栄を失脚させたロッキード事件は、日中国交回復をさせてしまった首相がアメリカにはめられたワナだという節がある。このことは、けっこう信憑性があるんじゃないかって思っている。
 そして、現在の鳩山政権のアメリカとの微妙な距離、それはかねてよりの小沢とアメリカの微妙な距離でもあるのだけれども、そこがどうなるのか、現在の話となっている。
 日本という国、自民党政権がずっと、アメリカの顔色ばかりうかがってきた戦後において、今の政権の、とりあえず対等になろうという姿勢はまちがっていないと思うし、それ以前に田中による日中国交回復は歴史の中で評価されるべきことだとも思っている。

 以前にも書いたことだけれど、「日本列島改造論」を読むと、田中という政治家が、国土の破壊ということに考えが至らなかったことを別にすれば、発想としてはまちがっていなかったと思う。それは、地方もまた豊かになっていくための政策という方向性だけはあった。あまりにも乱暴な方法だったことと、その発想が利権に簡単に結びついてしまったことが、禍根を残すことになっていくのだけれども。
 そして、このことを、もっと上品な方法でやろうとしているのが、田中派の末裔たちが集まる民主党ということになる。

 田中の発想の対極にあるのが、小泉−竹中だったと思う。

 それはさておき、田中のもう一つの面、権力を手中に収めておく、強力なガバナンスという点は、小沢がよりバージョンアップされた形で習得している。問題は、だからこそ、小沢がいろいろなものを壊してしまうというところにある。
 今の小沢を見ていると、民主党を壊そうとしているようにしか思えない。
 小沢は「方法」は持っているけれども、「目的」は持っていない。そう思っている。

 田中や小沢は、架空の「歴史小品」という短編の中で、どのように描かれるべきなのだろうか、考えてしまう。

 宮内勝典の「焼身」が、どうしても9.11と焼身供養が結びつかなかったということを書いたと思う。ひょっとしたら、そこに、安保闘争で国会前で亡くなった女性が、間に入るのかもしれない、そんな予測もある。そのリアルさこそ、ぼくに欠如しているものだから。
 ということはさておき、その宮内の「善悪の彼岸へ」を読み始めた。オウムについて90年代末に書かれたエッセイだ。刊行の1年後に9.11が訪れることになる。
 オウム真理教の教義への批判というスタンスから入っていく。けれども、その教義を記したものもまた、人間である、という視点を忘れない。
 読み終わったら、あらためて感想でも。

 そういえば、釣りの話も。
 前回、書き忘れたけど、10月3日には、京浜運河の先の東岸埠頭で息子とドロメを釣っていました。去年も行ったのだけれど、そのときは京浜運河にハゼを釣りに行って、ぜんぜん釣れなくて、ここまで移動して、そこでカップルでドロメを釣っていたのを見て、真似をしたということだったのだけれど、時間が遅くて、あまり釣れなかったということがあった。それで、もう一度、ゆっくり釣りたいっていうのが、息子の希望としてあった。
 ドロメは岸壁に積み上げられた石の間にもぐりこんでいて、針と糸と餌があれば簡単に釣れる。これが、けっこう楽しい。竿は、まあ、棒切れでかまわないのだけれど、たまたま、水元公園でクチボソを釣るための竿があったので、これを使わせてもらった。
 今回は、たっぷり時間があったので、2人で27匹と多少のカニを釣ったのであった。その間、一緒に行った娘は、DSiをやっていた。
 そのドロメ、食べてもおいしいという魚ではないが、とりあえず頭とはらわたをとって、唐揚げにして食べた。ハゼといえば、ハゼなんだけどね。

 で、10月の終わりくらいになって、ようやく、横須賀の大津港まで釣りに行くことができた。それはいいのだけれど、天気が悪くて、適当なところで切り上げてしまった。それでも息子はウミタナゴを2匹釣った。ぼくはというと、立派なギンポと小さなカワハギ。ギンポは天ぷらにすると最高においしい。ということで、まあ、ギンポだけで満足ということにしてある。
 でも、天気がいいときに、大津港リベンジというのは、やっておきたいな。

 実は、先日、息子がどうしても行きたいというので、釣堀も行ったのだけれど、一度行けば、もういいかな、と思っている。

 かみさんの誕生日に、WiiとWii Fit Plusを買った。で、ちょっと筋肉痛だったりする。