何だか７月後半は仕事に追われていたっていう感じでしたが、どうにかヤマは越えて、ちょっとほっとしています。とはいえ、まだ原稿を５〜６本抱えているんですけどね。
まずは宣伝ということで、トーキングヘッズ叢書の３９号が出ました。今回の特集は「セカイの終わりのワンダーランド カタストロフィー」です。また、ご購読のほど、よろしくお願いします。
ぼく自身はというと、ムアコックの「永遠の戦士：ジェリー・コーネリアス」について書かせていただきました。そんなの、いたっけ？と思うかもしれません。ヒロイック・ファンタジーではなく、どちらかというとスパイ小説っていうか、いくつかの短編は訳されているけれども、長編は未訳。とまあ、そういうものです。これを書くにあたって、ムアコックの「The new nature of catastrophe」をアマゾンＵＫで購入したのですが、送られてきたのは、図書館を除籍処分になった本で、カバーははがれていて、というものでした。この本は、ムアコックの永遠の戦士叢書の１冊なのですが、他と違うのは、ムアコックだけではなく、ブライアン・オールディスやノーマン・スピンラッド、ヒラリー・ベイリーらが書いた短編まで収録されていて、編集もムアコックとラングドン・ジョーンズの２人によるものとなっていることです。収録作品のうちでは、スピンラッドがおもしろかったです。というか、舞台は中国、内モンゴルで暴動があって、毛沢東も大変、という。その中国もディズニーランドがあったりして。コーネリアスはバイオリンを持って大活躍という。そんな話でした。
コーネリアスのシリーズで描かれるのは、さまざまな平行世界の現在、とでもいうのかな。可能性がある世界で、それを修正していくという、それが永遠の戦士の役割なんだけれども。前々回にも書いたことだけれども、この直前、村上春樹の「１Ｑ８４」を読んでいて、そもそも村上の小説の主人公って、やっぱり永遠の戦士なんじゃないかって、そんなことを感じました。青豆さんも天悟くんも戦っているし、その意味では、「世界の終わり・・・」も「ねじまき鳥・・・」も「少年カフカ」も同じかなっていう。しかも、けっこう主人公は無力だったりして。そんなことなんです。
カタストロフィーといえば、バラードなんだけれども、その訃報に関連してｍｉｘｉのコミュに書き込みをしたら、伊藤計劃の作品を薦められました。それで読んだのが「ハーモニー」（早川書房）。うまく話せないのだけれど、すごく息苦しかった（ほめことばです）。意識があるから、人の行動は予定調和しない。意識がなければ、合理的な選択ができる。ということなのだけれども。知能が高いから意識がある、ということではないという仮定。この書評は、思うところあって「介護保険情報」に書かせていただきました。
それから、奥田英朗の「イン・ザ・プール」「空中ブランコ」「町長選挙」（文春文庫）の３冊を一気読みしてしまいました。ぼんぼんの変態精神科医が主人公で、毎回悩める患者をいい加減な治療で救うという短編集。面白かった。でも、それはいいとして、ドラマ化するとしたら、主人公の伊良部一郎にはドランクドラゴンの塚地、マユミさんには原幹恵にやってほしいと思うのでした。
えーと、１９日の釣果については、書いていなかったですね。
息子、および友人Ａと３人で、横須賀の大津漁港に行きました。つり公園にしなかったのは、ちょっと先に投げて、シロギスを狙いたいという気持ちがあったからです。
釣れたのは、ぼくがシロギスとメゴチ、ベラといったあたり。体長１センチのタコまで釣れた。息子はギンポとハオコゼとカニ。友人Ａはカサゴ２匹にメバルにメジナ。数はともかく、重さでは友人Ａですね、これは。メジナ以外は唐揚げになりました。メジナは、けっこう大きかったので塩焼きに。刺身も考えたんだけどねぇ。
民主党のマニフェストに対して、財源は大丈夫か？っていう疑問を言う人がいる。これって、違うって思う。
今の予算の組み方に無駄が多いっていうのは、その通りなのだと思う。
だから、選挙前の今の時期に、国道工事を復活させたりっていうのは、そもそも問題だって思うし、それは官僚の信用をますますなくす行為だということが見えてしまう。
予算には関係ないけど、駆け込み的な死刑執行というのも、ひどいと思うけどね。
自民党がばらまくときに、いろいろな特殊法人などの団体を経由させているということが問題だって、民主党は指摘しているけれど、そのばらまきの一部が天下り官僚のふところに入っているっていうことを考えたら、そうだよなって思う。
自衛隊なんかも、予算を減らしていいと思うのだけれども、それは自衛隊なんかいらないっていうんじゃなく（まあ、あまり必要だとは思わないけど）、あまり役に立っていないっていうことがそもそもとしてあるし。海に囲まれた日本に、そんなに陸上自衛隊が必要なのかって思うよ。
まあ、マニフェストを読む限りでは、民主党の方がいいと思います。
先週末は、名古屋出張だったのですが、ホテルで夜中の１２時まで原稿を書いたりしていて。なまじＬＡＮがあるから、そこから原稿を送ったりして、さすがに疲れました。
でもね、ホテルのそばにいい銭湯があったし、バッティングセンターもあって、気晴らしもできたし、とまあ、そんなかんじでした。
７月ももう終わってしまいますね。
写真は、秋葉原にいたネコです。
