こちら葛飾区水元公園前通信661

 松戸のバンダイミュージアムが今月いっぱいで閉館するというので、息子と行ってきました。まあ、娘は別件で母親と出かけてしまったというのもあるんですけど。
 ということで、息子と、「ボウケンジャー博物館に行こう」ということで出かけたわけです。
 行くと、なんだかずらっと並んでいました。やあ、混んでいるなあと思ったわけです。バンダイミュージアムの中には、ミュージアムそのものがあって、それが見たかったわけです。
 で、ずうっと並んでいたのですが、並んでいる人は子供は少なく、むしろ若いカップルや男性の友達同士っていうのが多かったんですね。で、バンダイミュージアムにしては、子供がすくないんだなあ、などとのんきに思っていたわけです。
 で、入口近くなってわかったのは、それがガンダムミュージアムに入場するために並んでいるということでした。それ、目的がちがったんです。そもそもぼくはガンダムってテレビでまともに見たことがないし、興味もなかったわけですから。でも、くやしいので、500円×2名で入ってしまいました。ザクの頭の模型とか、量産型ザクの工場のようすとか、そんなものを見てきたわけです。
 まあ、混んでいなければ、アムロ・レイのコスプレのひとつも息子にさせてもよかったのですが、そういうこともせずに、出てきてしまったわけです。
 入りたかったのは、キャラクターミュージアム。入り口が変わってしまったから、間違えたといえばそのとおりなんです。ここで、戦隊物や仮面ライダーウルトラマンゴジラプリキュアの展示を見るわけですが、なんかそういうデータベース的なものっていうのが、すごく楽しいなあって思うんです。
 それにしても、今回の展示で、歴代戦隊物のオープニングを流していたのですが、時代が新しくなるにしたがって、女性がきれいで若くてかわいくなっているっていうのはありますね。一昔前の秘密警察の女性捜査官っていうようなイメージだったものから、なんかキャピキャピしたお嬢さんという感じに変わっていくっていう(だから、千葉麗子勝村美香ですかぁ、なんて言わないで下さいね)。
 などとおばかなことを思ったりもしたわけですが、まあ、息子はけっこう楽しんでいたので、いいとしましょう。
 いちおう、おたくっぽいお兄さんもいましたけれど、子供を連れたお父さんが目立ちましたね。そういう意味では、お父さんと子供っていうのがよく似合うアミューズメントスポットだったなあ、などと思うのですが。女の子向けの展示って少ないし、セーラームーンもほとんどなかったですからね。
 ケロロ軍曹のスタンプラリーをやって、帰ってきたというわけです。

 何だか、ぼくがバンダイミュージアムに行きたかったって思われそうですね。そういうわけじゃないんですけど。ボウケンジャーウルトラマンメビウスもまともに見ているわけじゃないし。だって、末永遥はともかく中村知美はイマイチだなあ、とか、長谷部瞳のいないウルトラマンなんて、ということではなく、話そのものが、まあ、あまりはまらないというか、お笑い番組として見られないっていうことなんですけどね。
 いや、そういうことは関係なくって、ただ、隣の駅にある施設なので、まあ、息子の記憶に残してあげてもいいなあって思っただけなんですけど。

 話は変わって、ジャン・フィリップ・トゥーサン推薦の、エマニュエル・カレールの「口ひげを剃る男」(河出書房新社)なんですけど、ぼくとしてはあまり面白くなかったです。口ひげを剃ってしまったのに、誰も気付いてくれない、ならず、そんなもん生えていたっけ?みたいに、恋人にすら思われてしまうという、そういう不条理がエスカレートし、暴走していくわけなんですけど、なんか、後味が良くないし。
 わからないでもないんです。ぼく自身、口ひげを伸ばしたり剃ったりしても、あまりみんな気にしないし、あまつさえ「そういえば髪、切りました?」なんて言われたりする。でも、本人の自意識と周囲のギャップってあって、ぼくにしても同僚の口ひげがなくなっていることに、1週間くらい気付かなかったりした経験があるわけですから。
 それはそうなんですけれども、でも、それがなんか、そんな重いことなのかなあ、なんて思ってしまうわけです。

 近藤ようこの「心の迷宮」が文庫になったので買いました。実は、単行本で出たときに、買いぞびれてしまったというか、1巻と2巻は買ったんですけど、3巻は買わないうちに書店から消えていたというか、そういうことで、ちょっと探していたものなんですけど。近藤さん本人からは、「ベストのものだけで「火宅」という本にしてあるんですよ」って言われていたわけですけれども、やっぱりファンとしては全部を読みたいわけで、そういうわけで、よかったよかったということで、山田芳裕の「へうげもの」の3巻とともに、買ってしまったのでした。