こちら葛飾区水元公園前通信736

 まったくもって、おひさしぶりです。
 今月は初めて、ですね。
 ゴールデンウイークも遠い話になってしまいましたが、いかがおすごしでしょうか。
 こちらはいつもどおり、自宅付近でのんびりとすごしました。まあ、正確には、いきなりお葬式が続いたりしたこともあったわけですが、それはさておき、あとは神奈川県川崎市の生田にある日本民家園でまったりと遊んだり、友人Aが行ったことがないというので、寅さん記念館に行って、さらに矢切の渡しに乗った後、銭湯でしょうぶ湯につかったりとか、そんな感じでした。
 でも日本民家園は、民家がたくさんあるだけっていうか、何軒かは人がいていろりに火をくべているので、それをかこんで他愛もない話をしたりとか、まあ、ほんとにまったりとしてしまいました。どこから来たの?ってきかれれば、柴又の方、と応えるわけで、そういや矢切の渡しに乗ったとき、もう今日はおしまいなので、松戸まで送ってくれたりしたこともあったよ、って話してくれたりするわけです。
 子どもたちはみのを着たり笠をかぶったりして、そんなことで喜んでいました。

 昨年は見なかったけれど、今年は「クレヨンしんちゃん」の映画を見ました。面白かったかっていうと、うーん。原恵一が監督を降りてからは、まあ、いいかなっていうのが正直なところです。大人としては、それほど楽しめない、けれども子どもにはちょうどいい話っていうのかな。大人帝国も戦国も大人には楽しめたけれど、子どもとしてはどうなの?というのとは逆に、ということです。ただ、それにしても、ヤキニクや西部劇あたりは見られたのになあ、とも思いますが。

 「仮面ライダー電王&キバ」は、設定などがよくできていて、元々電王そのものが面白かったという勢いの中でできているので、それはそれで面白かったです。でも、どうしてもこのての映画って、登場人物のスケジュールがタイトすぎて出演が少なく、スーツアクターのアクションばかりになってしまいがちで、それが物足りないといえばそうなんですけどね。
 でも、これで電王は本当に終わってしまったんだなあ、と思うのでした。

 キバはですね、過去と現在の話が交錯するというのが、それなりに面白い設定なんですけど、どうも設定が難しすぎて話が深まっていかなくって、何というか。麻生恵さんだけが楽しみというか。いや、そういうことはいいんですけど。

 むしろ、今の楽しみというと、「パズル」です。石原さとみ主演の。その二重人格ぶりが売りの、推理コメディというのは、「トリック」と同じだったりするわけですが、それにしても、石原さとみがすごくブスに見えるというのが、とてもいいです。いや、そういう演技をしているのが、すごいなあ、と。英語のできない英語教師というおまぬけな設定や、徹底した毎回同じパターンという、そういうのもすごいですね。

 地域社会にはますます根付いてしまいました。子ども会の流れで地区委員をやることになり、といってもほとんどお手伝い状態なのですが、夏休みのバスハイクが担当というわけで、これは参加しなきゃいけないだろうな、という。まあ、ここ2年ほど参加して、常磐ハワイアンセンター東京サマーランドに行ったわけですが、今年の夏は木更津の竜宮城だそうです。それはそれで、楽しみにしています。
 子ども会は、たいしたことしてないけれど、盆踊りや秋祭りの手伝いとか、もちつきとか、レクリエーションとか。何より、近所のボウリング場がなくなってしまったので、レクをどうするかが課題になっています。

 本はおかげさまで、悪い評判もなく、先日は新聞記者が話を聞きたいとコンタクトをとってきたりとか、そんな感じです。でも、電力・ガス会社の人が読んだら怒るだろうなあ、というものなんだけどね。
 次の本はあるのか、というところでしょうか。考えてみましょう。

 なかなか本は読めないでいるというのも事実なのですが、そんな中、マイクル・ムアコックの「秋の星々の都」(ハヤカワ文庫)を読みました。フォン・ベック物なのですが、前作「軍犬と世界の痛み」の子孫が主人公。フランス革命の混沌から逃れてきたら、美女に出会い、それを追い求めているうちに、聖杯探求に巻き込まれるという。その間に、飛行船をめぐる儲け話とか、そんなことがからんできて、けっこうおまぬけなストーリーになっています。
 同じ時期に書かれた「グロリアーナ」と較べると、地味でいまひとつ乗れないというのが正直な感想です。けれども、フォン・ベックはムアコックが書こうとしていた物語の構造をよく示しているということも言えると思うのです。というのは、それまでのヒロイックファンタジー異世界の話だとしたら、フォン・ベックは現実の歴史を題材に、一方で起きている世界の混沌に対し、そこに巻き込まれ、けれども無力なままでいる永遠の戦士ということになるのでしょうか。それは、ジェリー・コーネリアス物の作品が繰り返し展開してきたものと同じなのですが、そのことがファンタジーと現実世界を結び付けていく、その中にフォン・ベックが置かれている、ということになります。
 来月は火星シリーズも新装版で出るみたいです。旧版の全3巻は各巻ごとに違うイラストレーターだったというものなんですけど。

 では