古田辞任とブックファースト渋谷店

 東京ヤクルトの古田選手兼任監督が辞任する、という話になっている。
 正式な発表はされていないが、成績を考えると、そういう話にもなりかねない。
 球団側としては、来季は監督専任ということで要請しているということは明らかになっている。

 ということなんだけれども、まず、個人的には古田には東京ヤクルトを退団してほしくはない。また、東京ヤクルトにとっても、退団ということは、得がたい人材を失うということになる。
 けれども、問題は二つある。一つは、古田が今後、現役を続けるのかどうか。この2年間、選手としてほとんど活躍していないことを考えると、どうか、とは思う。もっとも、年齢などを考えても、野村の場合、南海で選手兼監督として活躍した後も、選手としてロッテ、西武で現役を続けている。決してない話ではない。同時に、球団側としては、選手としては扱いにくいだろうというのもある。
 もう一つの問題は、球団のチームづくりの姿勢ということになる。今季の東京ヤクルトの低迷は、古田監督のせいだけではない。そもそも、岩村が抜けたあとの十分な補強がなされていなかった、という点が大きい。
 本当に、グライシンガーとラミレスの活躍はすごいけれども、それだけではどうにもならない。
 そういうことから、古田が球団に対して不信感を持っているということも十分にあるだろう。だから、来季は監督専任ではなく、退団という話になる。

 もっとも、古田自身、以前あるインタビューで、自分自身は監督よりもゼネラルマネージャーをしたいということを語っていた。古田らしいと思う。そういう意味では、将来の東京ヤクルトのゼネラルマネージャーを視野に入れながら、他の球団で現役を続けるというのはあるかもしれない。

 まあ、それはそうと、やはり兼任監督というのが十分に生かされなかった2年間であるということは確かだと思う。
「代打、オレ」というのを、もっと見たかったはずだ。正直なところ、来季も見たいと思う。

 という話とはうって変わって、ブックファーストの渋谷店がとうとう10月14日に閉店する。昔、旭屋書店があった場所に、新たに開店するのだけれど、狭くなることは確かだ。
 渋谷には以前、大盛堂書店という、本のデパートがあったけれど、すでに移転し、ほそぼそと営業を続けている。紀伊国屋書店は、最近改装されてだいぶ良くなったけれど、まだ物足りない。あまり行かなかったけれど、HMVの6階にあった青山ブックセンターも閉店してしまったっけ。そんな中で、ブックファーストがいちばん充実している本屋だったのだけれど、ちょっと残念である。
 何より、4階から5階に向かうエスカレーターの左右のベルトのスピードが違うので、両手でつかんでいると、身体が斜めになってしまうという、そういう楽しみが失われてしまうのだ。

 ということなのであった。