安倍辞任(今後の予想付き)

健康問題があったとか。
ならば、モンゴルに行って治療してもらうのがいいんじゃないか、と思ったりもしました。

安倍は自分の手で、政治家生命の幕を下ろしてしまったと思います。
まあ、相続税の脱税問題、健康問題、自民党内部のクーデター、テロ特措法などいろいろなことが言われています。それでもなお、このタイミングで、というのはあります。というのも、テロ特措法を目指して自爆することがスケジュール化されていたからです。そして、外交問題の破綻と引き換えに、再び国内にきちんと目を向け、ある意味では改革の後戻りすらもしていく政権ができる、ということだったのではないでしょうか。

自爆すらできずに退場した安倍ですが、その結果、時限爆弾は残ったままです。

解散・総選挙はあるのでしょうか。今の圧倒的な衆議院の勢力を壊してまで総選挙をするのでしょうか?
誰が総選挙で勝てるだけのシナリオを描くのか、そのことによるのでしょう。早期解散では、自民党が壊れるということになりますから。それは、自民党が総選挙で負けたとしても、自分の派閥の勢力が強くなればいい、という判断がどこではたらくのか、ということでもあります。

それにしても、安倍を首相にしたのは小泉です。小泉は本当に自民党を壊したと思いました。リーダーシップを持たない若い政治家をトップにすることで、組織はバラバラになったということです。

小泉復活はあるのでしょうか。ないと思います。小泉がやめた理由は、首相といえども思い通りにならないことが多すぎるからです。5年かけて郵政民営化をやった、それがやっとのことなんですから。

ということで、ここで今後の予想。

次の総裁は福田だと思っています。年齢的にも支持を得やすいし、安倍から変わったということもわかります。おそらく、福田にとっても最後のチャンスです。
森の後ろ盾もあるし、改革をペースダウンする理由にもなります。まして、参議院とのねじれがあるのだから、急いで進められることは何もないはずです。まさに、年金問題だけ、ということでしょうか。政治とカネの問題は、もはや腹をくくって、前向きに対処する、ということでしか逃れられないでしょう。そんなものがない政治家は少ないでしょうし、またないからといって、閣僚としての能力があるかどうかは別ですから。
テロ特措法では、傷を負うことは確実です。でも、そのことが国内世論を引き付けて置く理由にもなります。
そして、この総裁はきちんとした手順を踏まえたわけではないので、来年秋に総裁選挙ということになるでしょう。その結果として、麻生ではないでしょうか。福田では改革は進まない、そういうことです。
けれども、福田でそこそこの支持率をキープさせながら、改革を進めるということで、新しい内閣をスタートさせ、しかるべきタイミングで解散、ないしは任期満了総選挙でしょう。
したがって、麻生の立候補もないと見ています。幹事長という役職もあるわけですし、その責任を追及されたらもちません。
1年後であれば、それなりに地盤をかためられるので、小池百合子だってあるかもしれませんし。

谷垣は、もはや自民党にとって最後の切り札でしょう。それは、リベラルな保守というとこに舵を切っていく、そういう決断が必要だからです。そして、その思想が支持されるものであれば、担ぎ出すでしょう。谷垣は、その流れを待っているでしょう。でも、それは、政界再編にもつながりかねません。それは、自民党だけではなく民主党の分裂すらも考えられます。谷垣も今回は立候補しないと思っています。ターゲットはやはり、1年後の総裁選挙です。また、日米関係を考えたとき、アメリカの次期大統領が民主党だとしたら、やはりクールにつきあえる人間が必要だとも思うのです。

政界再編というのは、加藤紘一小沢一郎を後ろ盾にしたリベラルな保守の誕生、ということかもしれません。でも、それはありうるのでしょうか?
それはまだ先のことなので、可能性がある、ということぐらいでしょう。まずは、自民党がこれを回避すべく、麻生も津島派も福田も動くでしょうから。
小泉は? からっぽの人なので、静かに忘れられていくだけではないでしょうか。