塔の台、二の塔、三の塔、塔ノ岳
12月3日土曜日、ひさしぶりに表丹沢を歩いてきました。高尾―陣馬縦走とともに、年に1回は歩いている、そんなコースですが、今年はまだ行っていなかったので。
12月の表丹沢は初めてです。もう冬がはじまっていて、落葉してしまっているさびしい山ではありますが、まあ、それもいいかな、と思います。
それでも、秦野駅からヤビツ峠行のバスは増便が出るくらいでした。
ヤビツ峠からスタート。まずは塔の台から。このハイキングコースはひとがあまりいなくていいです。ちょっとのんびりします。塔の台の山頂には見晴らし台。もちろん上りましたとも。途中菩提風神にお参り。
駐車場を抜けて、一度林道を富士見橋方面に歩き、あらためて登山口へ。ここからちょっと急な上り。でも、こっちにくると、けっこう登山者もいます。
12月になると、虫は少なくなるのですが、それでもザトウムシを発見。寒いので動きがゆっくりです。
二の塔まで上り、ちょっとほっとします。ここからは上りだけじゃないので。
それにしても、この日は風が強かったです。ここから塔ノ岳までの道は、急坂あり、痩せ尾根あり、鎖場ありで、なかなか楽しいのですが、とりわけ風にふかれながらのやせ尾根歩きは、ちょっとびびりますね。三の塔でおにぎりを1つ食べて、烏尾山までの下りは、なかなかスリルもあります。
花はあまり咲いていない時期ではありますが、それでもリンドウはあったなあ。
あと、目を楽しませてくれるのが、マユミです。いや、人の名前じゃなくって、マユミという植物。葉はすっかりおちてしまっているけれど、ピンクの実がいっぱいなっていて、枯れ山ではとても目立ちます。あとは、アセビかな。
いつもは渋滞している鎖場も、この日はそれほどではなく、あまり待たされません。
とまあ、そんな感じでアップダウンでへろへろしつつ、木道を快適に歩くのでした。
とはいえ、日没時刻は早いので、体力よりも時間との勝負ですね。
塔の岳もけっこう寒かったです。登りはじめは山頂が雲におおわれていたのですが、午後には晴れて、富士山も良く見えました。で、仕事を忘れてトレッキングしているはずなのですが、塔ノ岳山頂には太陽光発電があって、今回はつい撮影してしまいました。
ついでに、花立山荘には風力発電があって、こちらも撮影。
塔ノ岳山頂でおにぎりを食べて、すぐに下山。暗くなる前に降りたいし、なにより山頂が寒かったです。
大倉尾根を降りていくのですが、あせって降りると膝を壊すので、そこは慎重に。とはいえ、この下りはけっこうダメージを与えてくれそうです。ちょっと膝にきた。
とりたててみるべきところのない、ストイックな大倉尾根ではありますが、中腹から下は、カエデが植樹されているエリアがあって、わりとなだらかな坂ということもあって、ちょっとだけ、のんびりと紅葉を楽しめます。まだ緑の葉もあったので、もうちょい楽しめるかな。
というわけで、4時過ぎには下山。途中の無人販売所でミカンを購入。見た目は悪いけど、味はまあまあ。なかなかいいおみやげになりました。
湯花楽 秦野店
陣馬山、堂所山、景信山、小仏城山
巣鴨湯(改装後)
こちらつつじヶ丘野川どんぶらこ通信938
おはようございます。
ちょっと東京ヤクルトの日本シリーズで勝てなかったことでへこんでいたけど、まあ、元気です。
まずは、業務連絡から。
今日あたりから書店に並ぶと思いますが、「電力・ガス業界の動向とカラクリがよーくわかる本(第7版)」ができました。一般の人にはあまり関係ない本ですが、書店でみかけたら手にとってみてやってください。
価格据え置きで、ちょっと増量しました。「ウクライナ侵攻」「核融合発電」「生物多様性条約」「気候正義」「国際社会と人権」といったあたりが増えています。
印税でパソコンを買い替えます。
そんなわけで、トレッキングの話題から。
ゆる山ということで、丹沢の聖峰に行ってきました。ミカン畑の中に登山口があって、なかなかいいものです。
聖峰に登る山道は途中で男坂と女坂にわかれますが、少し急坂だとしても、男坂は日当たりが良く、紅葉も見られました。
足腰祈願の聖峰不動尊をお参りし、もう少し上って高取山を経由、その北側の尾根から戻ったのですが、ここがあまり整備されていなくて、途中ちょっと迷いました。
釣りのほうは、根府川に行きました。大根は人がいっぱいだったので、江の浦漁港で唐揚げ用にネンブツダイみたいな魚を釣っていたというわけです。
次回は同じ根府川の米神漁港に行こうと思っています。とりあえず、ハタを釣って刺身にする、というのが目標です。
トランスジェンダーつながりというわけではないのですが、李琴峰の「ポラリスが降り注ぐ夜」(ちくま文庫)はおもしろかったです。舞台はポラリスという新宿二丁目にあるレズビアンバー。シスジェンダーのレズビアンだけではなく、トランスジェンダーのレズビアンも登場します。さらに台湾のこともあって、さまざまな形のマイノリティが、それでも力づけられて生きていくという連作短編集になります。
自分を取り戻すというのはLGBTQ+だけの話ではなく、高齢者も同じ。ということで、若竹千佐子の「おらおらでひとりいぐも」(河出文庫)も面白かったです。ダンナに先に死なれて、それはそれで悲しいけれど、でもまあそれにいつまでもとらわれていてもしかたないし、かえって自由になったことだし、自分らしくまだまだ生きていくという。というか、娘や妻として自分を生きてこなかったんじゃないか、ということも含めて、前向きになる、そんな作品です。
高原英理の「ゴシックハート」(ちくま文庫)を読んで、あらためて自分はゴシックから遠いなあと思いました。それはまあ、ゴシックな小説を少しは読んだし、広い意味でのゴシック的なものとして江戸川乱歩とかも読んでいたし、その延長にはサイバーパンクもあるのかもしれないけど。でも、ゴシックなハートは持っていないなあ、と。どっかでモラルにとらわれ、あるいは効率性にこだわってしまうというのがあるなあ、と。「トーキングヘッズ叢書」に原稿を書いていて、そういうことを言うのもどうか、とも思わないでもないけど。
と言いつつ、「九段下駅、あるいはナイン・ステップ・ステーション」(竹書房文庫)を読みました。30年前ならサイバーパンクとか言ったんだろうな。舞台は2030年代の東京。西半分が中国に占領され、東半分はアメリカが管轄し、平和維持軍が駐留する、そういう東京で、警部補と平和維持軍から派遣された中尉の二人の女性が活躍する、SFミステリーの連作短編集、といえばいいのかな。4人の作家による10の短篇が収録されている。
読んでいて、どうしても、「サイコパス」のようなアニメ(多分、作者たちは「攻殻機動隊」と思っているのかも)を思い浮かべてしまうのだけど。とまあ、そういうつもりで楽しみました。
犯罪小説ということでは、フェルディナンド・フォン・シーラッハの「刑罰」(創元推理文庫)はなかなか良かったです。シーラッハの裁判などを扱った短編集としては3冊目で、どれもとてもおすすめです。わりと淡々と何があったのか、どういう過去があったのか、そんなことが書かれていて、登場人物のセリフや内面描写はあまりないのですが、その調書のような文章であるにもかかわらず、とっている行動や裁判のゆくえには、ぐっとくるものがあります。
そんなわけで、今はニール・サイモンとアニー・エルノーを読んでいますが、これはまたの機会に。
映画は「それがいる森」と「天間荘の三姉妹」を観てきました。
「それがいる森」は、まあ、相葉くんががんばってました。いやもう、それだけで十分に楽しいホラーです。
「天間荘の三姉妹」は、大島優子のアップではじまって、のんのアップで終わる映画、ですね。「スカイハイ」のスピンオフみたいな話なのだけど、話そのものよりも、画面はけっこう端正につくられていて、2時間半なのだけど、そのまま観ていたいような映画でした。
大島って、これからけっこういいコメディエンヌになるかも。のんも寺島しのぶも三田佳子もいいんだけど。三姉妹の真ん中の門脇麦もがんばっていたけど。まあ、のんが主役ではあるけど、です。
とまあそんな感じで、「怪獣8号」や「あかね噺」を読んだりしているのでした。