こんばんは。
気付くと5月ももう終わりですね。
業務連絡から。おそらく6月中には、フェリシア40周年記念号が出ます。ひさしぶりに小説を書きました。とはいえ同人誌なので、書店では販売してません。購入したいという方がいましたら、ご連絡ください。まだ価格は未定ですが。いろいろもりだくさんだということです。
そういうわけで、今夜は映画の話。4月から5月にかけて、めずらしく映画を何本かみました。
最初は、WWFJapanの案内で、ドキュメンタリー映画「ゴースト・フリート」の試写会。
タイでは人を誘拐し、漁船で奴隷のように働かせているということです。というか、奴隷ですね。こうしてとった魚が輸出され、食卓に並んでいるということです。今にはじまったことではないらしいのですが。日本が輸入する魚介類の24~36%がこうしてつかまえたものだというのです。
そこで、奴隷を救出しようというNPOが立ち上がり、タイ人の女性が活躍する、という内容です。船から逃げ出して、インドネシアの島で暮らしていたり、とか、そんな人たちを探していきます。
探すだけではなく、彼等を証人として、裁判所にも行ってもらいます。
とまあ、そうした戦いのドキュメンタリーでもあります。地味だけど、いろいろ考えてしまう映画です。
漁業にはこれ以外にもいろいろ問題があって、おいしい魚を心置きなく食べるのは簡単ではないですね。5月下旬から公開しています。
葛飾区の共産党というかしんぶん赤旗の案内で、リリオホールで観たのが、「わが青春つきるとも 伊藤千代子の生涯」でした。
戦前、治安維持法で逮捕され、24歳で亡くなった社会活動家のドラマです。前半は伊藤が社会の矛盾に気付き、大学に進学し、共産党の活動に身を投じていくまで、後半は獄中での抵抗が描かれています。
戦前はろくな時代じゃなかったというのは、そうなのですが、それ以上に、男性のだらしなさっていうのが描かれていて、そこはいろいろ考えてしまいます。共産党の男性もまた、女性を無意識にせよ差別しているというか、自分より劣る存在だと見ている。そうしたところが、ご都合主義的に転向してしまうことにもつながるのですが、伊藤ら女性は獄中でも抵抗を続けるわけです。そこは戦前の共産党の批判される部分でもあるだろうな、とも思います。今、やたらジェンダーとかいっている共産党なのですが。
ただ、昭和初期のこうした息苦しさは、大正デモクラシーの反動もあるのかもしれません。今、多少なりとも息苦しいのは、戦後のデモクラシーのうまくいかなかったことの反動のような気もします。そうした時点において、こうした映画が撮影されるのは、意味のあることだとは思います。
映画としては、なんか素直につくりすぎていて、面白みに欠けるかなあとは思いましたが、主演の井上百合子が深刻な映画を気持ちよく見せてくれたかもしれません。
娘が「N号棟」というホラー映画を見たいというので、つきあって新宿に行ったのですが、満席で、しかたなく見たのが「ホリックxxxxHOLIC」でした。蜷川実花監督です。色使いは蜷川です。
でも、映画はと言うと、神木隆之介を鑑賞するための映画、という感じでした。いや、柴咲コウも良かったし、何より悪役の絡新婦を演じていた吉岡里帆ががんばっていました。いや、いつものイメージとちがう吉岡、しばらく誰だかわかりませんでした。見たことあるのになあって。
でも、それだけでした。
で、そのあと10日後には「N号棟」も観ました。ホラーというか、「ミッドサマー」という映画のリメイクなんじゃないか、とは娘の話。
幽霊が出るという団地の廃墟にいくと、住民がいて、何だかみんな新興宗教の信者みたいで、自分たちも取り込まれてしまう、という話。死が解放だっていう宗教なわけで。
しょうもない映画だなあとは思いました。でもまあ、それなりに最後まで見ていられたので、まあいいか、といったところです。主人公が元カレとその彼女との3人で幽霊団地に行くというゆがんだ設定がおもしろかったりしますが、それだけかも。
息子とも映画に行きました。「シン・ウルトラマン」です。おもしろいといえばおもしろいし、演出はどうみてもエヴァンゲリオンそのままみたいなところがたくさんあったりしますが。
「ウルトラマン」をリメイクしたらこうなった、というところで、ネロンガ、ガボラ、座ザラブ星人、メフィラス星人、ゼットンのエピソードをとりこんでいるので、「ウルトラマン」を見ていないと伝わらないかもしれません。
見どころは、巨大フジ隊員、ではなく巨大長澤まさみで、これがなかなかいいんです。強力な肘鉄でビルを壊します。
なんだかぷくぷくした早見あかりも好感が持てます。
他にも、俳優陣ががんばっていて、そこはよくできているなあ、とも思いました。
結局のところ、現実にロシアによるウクライナとの戦争と、それにかこつけた各国の思惑なんかを見ていると、宇宙人から見ても、下等な星なのかもしれません。
とは思うのですが、なぜ「シン・ウルトラマン」がこういう映画になったのか、今ひとつ伝わってこないというのもあります。その程度の話でいいのかな、と。
次は「帰ってきたシン・ウルトラマン」、ではなく、「シン・仮面ライダー」だそうです。
「シン・ゴジラ」を見ていなかったので、レンタルしようとしたら、なかったので、「翔んで埼玉」を見てしまいました。いや、いいんですけどね。東京北東部と埼玉、千葉の地理がわからない人には伝わるのかなあ。
映画ではないですが、西武園ゆうえんちで「ゴジラ・ザ・ライド」に乗りました。これは行くだけの価値はあります。キングギドラに破壊されつつある街から脱出するという設定で、揺れる椅子に乗り、迫力の大画面を進んでいくのですが、キングギドラもゴジラもものすごく近くて、かじられたりつかまれたり、いろいろ大変です。
迫力はすごいです。西武園ゆうえんちは一点豪華主義ですね。実は、「銭天堂リアル」が目的だったのですが、ゴジラの印象がやたら強いです。
昭和の商店街もよくできていましたけどね。
というところで、おやすみなさい。