大山三峰

1月30日、本格的なトレッキングとして、今年最初に選んだのは、東丹沢の大山三峰でした。
ここは、昨年、一度計画したのですが、断念しました。理由はヤマビルです。かなりヤマビルが多いので、春から秋にかけてはトレッキングに向かない、と。いや、丹沢全体にヤマビルは多いのですが、足元が悪い中でヤマビルが多いと、ちょっとつらいんじゃないか、と。
ということで、ヤマビルが冬眠している冬を選んだのでした。
それと、事前情報として、鎖場が多く、経験者向けのコースということでした。
本厚木駅から宮が瀬行のバスで、煤ヶ谷で下車、そこからスタートです。
正住寺でお参りしてから、トレッキング開始。
最初から、歩きにくいすべりやすい道で、まあ、勾配は小さいのでいいのですが、先が思いやられます。
ヤマビルがたいへん、というのは歩いていてよくわかりました。道に落ち葉が積もっていて、この下に絶対にいるよな、という感じです。でもまあ、冬なので、この時期は大丈夫。だって、この時期に地表にいたら、ヤマビルは凍ってます。
そんなわけで、霜柱をさくさくと踏みながら、歩いていきました。
まあ、道は細いけど、なだらかな登りなので、快適に歩けます。途中までですが、快適です。
でもそれも、物見峠への分岐点までです。
立て札には、「大山三峰は経験者向きなので、無理をしないように。引き返すのも勇気です」とあります。こういう札は、なかなか見ないですよね。でもまあ、こちらもそれはわかっているので、進むことにします。
実際に、ここから始まる稜線歩きが、問題です。
痩せた尾根があり、急なアップダウンがあり、上の方は雪が積もっていてすべるし、鎖場はあるし、ほぼ全身でトレッキングですね。雪の中の木の階段とか、あまりしゃれにならないです。
まあ、ノウサギの足跡を見つけてほっとする場面もあるのですが。両端を見たら、滑落しそうで、泣きたくなります。
冬なので、見晴らしはとてもいいのですが、楽しむ余裕はありません。
表示板はないけど、北峰、中峰とつづいて越えて、主峰である南峰に到着。ここが本日のピーク、三峰山山頂ということになります。
登りはまだいいんです。ここから先、不動尻への下り。斜面が急だったとしても、登りより下りの方が、しんどいです。しかも、身体は冷えてくるし。泣きたくなります。
鎖につかまって、降りていくのも、なかなか大変です。全身で下山です。
全体が急斜面なので、不動尻から登るのは、かなりしんどいだろうな、とも思いました。
あらかた降りて、道が沢のあたりまできたところで、再び、「経験者向きなので無理をしないように」の立て札。ということは、ここから先は大丈夫、ということですね。このあたり、ミツマタのつぼみが春をかんじさせます。
すぐに、大山と広沢寺との分岐点。そこから、通常であれば、車道を通って広沢寺温泉に出ればいいのですが、せっかくなので、谷太郎川にそった山道を歩き、煤ヶ谷に戻ることにしました。
煤ケ谷までは5km、うち半分が山道。ガイドブックには楽しく歩ける、とあったので。
実際、楽しく歩ける道でした。川沿いで、アップダウンもあまりなく、車道についてからも、ゆったりした下りなので、これはおすすめです。今回のトレッキングのボーナストラックとでもいうものでしょうか。
で、煤ヶ谷についたら、1時間に1本のバスは行ったばかり。泣きたくなります。

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