司湯

tenshinokuma2018-06-12

 今日の銭湯は、溝の口のニュー銭湯司湯でした。
 東急田園都市線溝の口駅から歩くこと15分。といいつつ、駅前のビルの本屋に入ったあと、出口を間違えたら、変な方向に少し歩いてしまって。
 まあでも、JRを斜めに横切るようにして南に道路沿いに歩けばいいので、あまり迷わなかったですね。
 玄関の前は駐車場になっているのですが、これは別に司湯の駐車場というわけではないらしく、駐車場と司湯の間にはロープがはってあります。でも、駐車場を横断したんですけどね。
 カウンターでお金を払って、脱衣所へ。ロッカーの中が広いのはありがたいです。それと、中庭もあって、縁側には椅子もあって、涼むのにはいいですね。
 昔ながらのつくりだけど、ちょっとこじんまりした感じ。背景は、西洋のお城のタイル画。夕暮れっていう感じかな。まあ、銭湯に来るのは夕方とか夜なので、どうしても朝焼けみたいには見えないわけですが。
 ほぼ適温のバイブラ、それにじっこうの入った薬湯。十分に満足です。
 でも、この銭湯、設備の老朽化のため、6月30日で閉店してしまうということです。ニュー銭湯なのにね。

 さて、入浴後ですが、道路の向かいに、薬膳カレーの専門店、友季があり、気になって入りました。
 中には、明るく元気そうなおばさんの店主がいて、
「初めてですか? うちは初めての方には説明しているんですよ」
 ということで、薬膳カレーの説明をはじめました。おすすめされたのはAセットの小。
 基本は薬膳カレーで、チキンが使われています。お米はしょうがをまぜて炊いた赤米。小麦粉は使っていないさらりとしたカレーです。店主は管理栄養士で、家はそもそも漢方薬局だったとか。75年前に、その薬局によくインド人が来ていて、なぜ薬を買っていくのかときくと、カレーのスパイスだとのこと。それで、店主の親がカレーのレシピを教えてもらったのがはじまりとか。
 Aセットにはカレーライスのほかに、油茶と黒にんにくがつきます。油茶はどちらかというと、クルミやクコの実などを使ったスープ。ポタージュっぽいですが、おだやかな甘さがあって、なかなか悪くないです。
 漢方の薬湯に入り、薬膳を食べたので、健康になってしまいますね。
 店主は二年前に交通事故で骨折し、3カ月入院したのですが、このときの血液検査の数値がとてもよく、医者はびっくりしたとか。食生活はというと、マックだのケンタッキーだのをよく食べていて、薬膳カレーを味見しているくらいなのに、とのこと。あと、スポーツクラブにも通っているか。
 でも、入院中は病院食だけだったので、貧血になったとか。
 遠くから来るお客も多く、仙台や北海道という方もいるとか。そういう方は、一度来店したあと、定期的に発送しているとのこと。とくにガン患者は薬膳カレーで身体が楽になるらしいです(治るとは言っていない)。
 75年前のレシピはほとんど変化していませんが、唯一変わったのは、唐辛子を入れていないこと。辛くて食べられない人がいるから。そのかわり、唐辛子オイルはテーブルに置いてあり、自由に入れられます。といって、店主に勝手に入れられたけど。
 少し酸味があって、さらっとしたさっぱりしたカレーでした。玄米っぽいごはんもどちらかというと好きだし。油茶もおいしかったし。それよりも、店主のトークが面白かったです。
 司湯は今月いっぱいですが、お寄りのさいには、薬膳カレーもぜひ。